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コンドールマン(15) [コンドールマン・ドラマ2]

今回は、第8話《やったぞ!3段化身 / 前編》を取りあげます。

企画;愛企画センター
原作;川内康範
脚本;伊東恒久
音楽;鈴木邦彦
擬斗;金田 治(JAC)
造形デザイン;成田マキホ 平田昭吾
特撮;㈱特撮研究所
監督;奥中惇夫

【前回までの話は・・・コンドールマンを倒すため、英国からダン阿久魔ことダブルバットが来日した。ダブルバットはレッドバットンの部下に位置づけされるが、ふたりは馬が合わず互いに非協力的であった。コンドールマンをおびき出すために略奪と殺人を繰り返すレッドバットン。そして、三矢源太郎のトラックがレッドバットンに襲撃されてしまった】

◆また今回もコンドールマンが現れなかったため、ダン阿久魔はレッドバットンをあざ笑っていた。そこへ配達車に乗った石松がやって来た。電話で源太郎を説き伏せられなかった石松は、アメフトの防具を着て源太郎を救出に来たのだ。だが、ダン阿久魔は石松を簡単にノックアウトすると、その生き血を吸おうとダブルバットに変身した。ダブルバットの右手のヒラには牙が生えた口があり、それで獲物の生き血を吸い取るのだ。

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『待て!正義のシンボル・コンドールマン!貴重な食糧は私が渡さん!』

ブレーキ音がしてダブルバットが振り向いたその先に、マッハコンドルに乗ったコンドールマンがいた。コンドールアロー(羽手裏剣)が飛んで来てひるんだダブルバットは石松から離れ、石松は血を吸われるところを免れた。素早い動きでコンドールマンは石松を助け上げると、石松に源太郎を助け起こすように言った。石松と源太郎は急いでトラックに乗ると、その場から脱出することに成功した。

『ダブルバット、お手並みを見せてもらうわ』
『待ちかねたぞ、コンドールマン!このダブルバットが、貴様の生き血を残らず頂く!』

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コンドールマンの刺客としての誇りが、ダブルバットを勢いづける。ダブルバットのステッキの柄がコンドールマンの首に引っ掛かり、首根っこを押さえつけられたコンドールマンは動きを封じられてしまう。血を吸おうと牙の生えた右手が、ジリジリとコンドールマンに迫ってくる。近づいてくるダブルバットに向かって、ベルトのコンドールマウスからショックパンチを放つコンドールマン。だが身軽なダブルバットは、瞬時に空へと逃げた。

『バカメ!これでも食らえ!コウモリミサイル!』

ダブルバットは飛行しながら反転し、右手の牙のある口から小型ミサイルを連射した。コンドールマンは走って必死に逃げるが、この辺りは採石場のような土地で隠れる場所が無い。小型ミサイルが着弾して二度三度と火柱が上がり、四度目の火柱が上がった時にコンドールマンの姿が消えた。レッドバットンもコンドールマンを見失い、飛行していたダブルバットは地上に下りて来てコンドールマンを探し始めた。辺りを見回しながらダブルバットは言った。

『どうやら、粉々らしいな!エヘヘヘへ・・・だ、誰だ!俺の足を引っ張るヤツは!』

ダブルバットは両足首を何者に掴まれ、背中からバタリと倒れてしまう。地中に隠れていたコンドールマンの仕業であった。叫び声を聞いて、レッドバットンや魔人コンバットたちがダブルバットの元へ集まって来た。ジャンプして地中から抜け出たコンドールマンは、大勢の敵に囲まれていた。

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飛行して襲って来るダブルバットに向けて、コンドールアロー(羽手裏剣)を投げつけるコンドールマン。それがダブルバットの心臓に突き刺さり、飛行制御できなくなったダブルバットは崖下へ転落、地面に激突して意識が朦朧となった。

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『おのれ、コンドールマンめ。地獄へ、道連れだぁ、コウモリミサイル!』

断末魔の叫び声と共に、一発の小型ミサイルをコンドールマンめがけて撃ち込んだダブルバット。火柱が上がり、それはコンドールマンと戦っていたレッドバットンをも巻き込んだ。火柱を見たダブルバットは満足げに笑うと消滅し、あとにはシルクハットが1つ残っていた。

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爆発を知ってレッドバットンを探しに来た魔人コンバット数名が倒れているレッドバットンを発見、意識を回復したレッドバットンは周囲を見回してコンドールマンを探した。そしてレッドバットンがコンドールマンを見つけるのとほぼ同時に、コンドールマンも気がついた。

部下にマシンガン攻撃を命令するが、走って逃げながらコンドールマンはベルトのコンドールマウスから煙幕を発射し、姿をくらますのだった。(一刻も早く、ゴールデンコンドルの化身を会得しなければならない)戦っても勝てないことを、コンドールマンはよく分かっていた。

(ナレーション;食糧危機は深刻になり、栄養失調の病人は各病院に満ち溢れた。その頃、三矢源太郎が命がけで運んで来たジャガイモは、石松とコンドールジュニアの手によって病院などに少しずつ配られていった)

病院の入口にはジャガイモを求めて人だかりができていた。みんなの笑顔を見たまことは、石松に言った。

『もっとたくさんあればいいのに』
『うん。でも、これでみんな勇気が出るよ!』

石松が答えると、看護婦さんが新聞を持って走って来た。記事には次のようにある。
《友好国から食糧援助 輸送船 明日入港》
食糧省の黒井大臣の働きかけによって、日本に食糧が大量に入って来るというのだ。この記事に、まことも石松も喜びを爆発させた。

その頃、モンスターのアジトに新しい司令官が着任していた。レオナ高倉はダブルバットの敗北を知り、コンドールマンをみくびってはいけないと思っていると部屋に男が入って来た。男の名は、J・ゴードン。ゴードンは、高圧的な態度でレオナ高倉に向かって言った。

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『キングモンスター様直々の命令で、極東司令官として着任した。これ、辞令!』
『失礼しました。ミスター・ゴードン』

ゴードンに言われ、レオナ高倉はたった今から司令官付き秘書官としてゴードンの指揮下に置かれることとなった。

『早速だが、ミス・レオナ高倉。君達の作戦の失敗、死刑に値する!見てみろ!外国から食糧輸入されて、どうするの!我々の努力、水の泡!』

たった今から紅コウモリ作戦は中止し、新しい作戦で日本を制圧するとゴードンは言うのだ。ゴードンは食糧省の黒井大臣に面会を申し込んだ。面会室に笑顔で黒井大臣が入って来て、ゴードンと握手を交わした。

『しばらくでしたな、ミスター・ゴードン』
『ハーイ、ミスター・黒井食糧大臣。お忙しいところをどうも。今や大人気ですな!』

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ゴードンの褒め言葉に黒井大臣は上機嫌で、食糧輸入が上手くいったことで次の選挙も安泰だと自画自賛して笑った。

『その貨物船のね、入港時刻とコースを教えていただきたい!』

船のコースは国家機密だから教えられないと黒井大臣が渋ると、ゴードンは持って来たアタッシュケースの中から札束を取り出し、机の上にポンと2束置いた。

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『ん?君は大臣を買収すると・・・』

ゴードンはさらに2束置き、大臣が知らん顏をするとさらに2束を札束の上に重ねた。

『いやぁ、政治というモノは銭のかかるものでね。しかし、銭というモノは実にいい、アハハハハハ』

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大笑いしながら、黒井大臣は突如モンスター・ゼニクレージーに変身した。そして目の前の札束を掴むと、ベルトの前面に付けた大きなポーチに札束を次々と投げ入れたのである。

日本の食糧大臣は、モンスターだったのだ。ゼニクレージーは、船のコースが知りたいならもっと銭をよこせとゴードンにせびる。すると、ゴードンはキングモンスターからの辞令を見せ、ゼニクレージーを怒った。

『いい加減にしないか、ゼニクレージー!』
『はっ、極東司令官殿!ハールマゲドン!』

ゼニクレージーは急に起立すると、キングモンスターのサインが入った辞令に向かい、右手を挙げて誓いを立てた。ゴードンはモンスター・サラマンダーに変身すると、食糧輸送船の襲撃地点をどこにするか考え始めた。
(つづく)


★★★★★★★★★★★★
ミスター・ゴードン役は、これも特撮界ではお馴染みの大月ウルフ氏である。片言の日本語で台詞をしゃべるので、あんな感じになります。

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コンドールマン(16) [コンドールマン・ドラマ2]

今回は、第8話《やったぞ!3段化身/ 後編》を取りあげます。

【前回までの話は・・・コンドールマンの刺客として英国からやって来たダブルバット。源太郎のトラック襲撃現場で、両者は対決する。空中からの自在の攻撃に空を飛べないコンドールマンは苦戦するが、一瞬のスキを突いて放ったコンドールアローがダブルバットにとどめを刺した。新たに極東司令長官としてゴードンが着任し、ゴードンの指揮下で紅コウモリ作戦に代わる新しい作戦が開始される】

(ナレーション;その頃、モンスター一族の悪だくみが進んでいるとも知らず、コンドールマンは山中で修行に励んでいた。タバ老人は、ゴールデンコンドルに化身するためには天・地・人の修行が必要だと言った。一心は今、その基礎となる体力を鍛えに鍛えていた)

『万物に生命を与えたる太陽よ、我に力を与えたまえ』

一心はより高い崖から飛び降り、飛ぶための技術を必死に会得しようとしていた。だが、飛ぶとはどういうことなのかを知らずに、飛ぶことは出来ない。壁にぶつかった一心の前に、タバ老人が現れる。

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『第一に体力。即ち「人」の修行は、見たところ終わった様じゃ』
『では、第二の修行に?』
『うん。心を鍛える「地」の修行。心を空(くう)にする、即ちあれじゃ!』

そう言って、タバ老人は空を指差した。

『空を行く雲の心。それが会得できれば、「天」はおのずから開けてくる』
『雲の心・・・どうすれば雲の気持ちに?』

タバ老人は向こうに見える高さ10メートルほどもある木を杖で指しながら、驚くべきことを言った。

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『ならば、あの木のてっぺんに座ってこい。それで解かる』

葉が生い茂っているだけの木のてっぺんに、どうやって座るというのだ。タバに教え導いてもらえると思った一心は、驚きの余り、弱音を口にした。

『そんな無茶な!』

しかし、タバ老人の目は、本気で一心を見つめている。

『ヨウシ!』

心を切り替えた一心は、すぐにその木に向かって走り出した。てっぺんを目指し、一心は必死に登っていく。だが、3メートル程登った所で、一心はふと考えた。(こんなことをしている間にも、モンスター一味が・・・そうだ、こんなことはしていられない)登っていた木から急に下り出した一心は、どこかへ向かおうとする。が、一心の足元にタバの杖が突き刺さる。

『コンドールマンの使命は人々を助け、モンスターを倒すこと。己の心一つコントルールできんで、どうする!』

自身の焦る心に惑わされる一心を、タバは怒った。そして、用意した長さ3メートル、直径20センチ程の丸太を大地に突き刺すと、タバは静かに一心に言った。

『まず、あの上に座れ』

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一心は、「これがモンスターとの戦いなのだ」と自分の心に言い聞かせると、丸太に向かって登り始めた。だが、つかむ所が無い丸太に登るのは至難の業だ。丸太を身体に引き寄せながら登ろうとして、つかみ損ねて転落することは数知れず。

その日の夜。日本の食糧危機に友好国から差し伸べられた援助物資の第一陣が明朝入港するという知らせが、夜のニュースで報道された。百万人分の食糧と医薬品などが満載された貨物船である。

食糧輸送船の入港を記事にするため、毎朝新聞記者の三矢堅介とマキは翌早朝から港に陣取っていた。入港時刻は分からないが、船は必ず入港する。望遠レンズを付けたカメラを持ったマキは、いち早く船をキャッチしようと水平線の彼方をカメラで覗いていた。するとマキのカメラは、黒煙を吐いている船らしきものを捉えたのである。異変に気付いたマキはそのことを伝えると、すぐ横にいる先輩記者の堅介にカメラを渡した。堅介が望遠レンズ越しに見たものは、食糧輸送船が沈没して行く様子であった。貨物船の航路を知って、レッドバットンが空から小型ミサイルを撃ち込んだのだ。

食糧省の黒井大臣は記者会見を開き、食糧輸送船が沈没したことを記者たちに明らかにした。数日後には第二陣の輸送船が来ることになっていると発表した黒井大臣に、三矢堅介が質問を投げかけた。

『大臣、沈没の原因は?』
『目下調査中ですが、付近を航行中の外国船からの証言があります。船を襲ったのは、コンドールマンという怪人物にそっくりだということです』

確認が取れていないとしながら、黒井大臣はそのように述べた。それを聞いた堅介とマキは、そんなバカなという顏をした。コンドールマンは正義の人だ、そのようなことをするわけが無いことをよく知っているからである。

『焦るでない!心で座れ!』

翌日も一心の修行は続いていた。タバ老人の厳しい声が一心に飛ぶ。一心は、まだ一度も丸太の上に座ることが出来ないでいた。その焦りが、余計に丸太の上に座ることを拒ませていた。

(ナレーション;雲の心。今コンドールマンは、その心をつかもうとしていた)

その頃、コンドールジュニア達の間にも、コンドールマンが船を襲ったというニュースが届いていた。コンドールマンがそんなことをするはずが絶対に無いことを、一番よく知るコンドールジュニアたち。コンドールマンの汚名を晴らすために、手分けしてコンドールマンを探すことを石松は提案した。

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一方、無心の境地で修行に望む一心は、丸太の上に座ることができるようになっていた。ここでタバ老人は、モンスターたちが動き出したことに気づく。今この大事な時に、ここで修行を止めるわけにはいかない。一心に向かってタバは叫んだ。

『早く会得するのじゃ!ゴールデンコンドルへの化身を!』

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タバは、一心の心に試練を与える。タバは呪文を唱えながら、丸太の上に座る一心をコンドールマンの姿に変えた。さらにタバは、呪文によって丸太の上に坐したままのコンドールマンを高さ10メートルの木のてっぺんへ移動させた。

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さらにタバは試練を課す。呪文によって、コンドールマンの周囲は雨が打ちつけ嵐が吹き荒れ雷が鳴った。どんな状況下でも不動心で臨むための訓練である。モンスターたちの幻影が、「お前などものの数ではない」とコンドールマンをあざ笑う。だが、コンドールマンは必死にそれらと戦った。

『モンスターめ!負けるもんか、挫けるもんか!』

(ナレーション;こうした修行は、1日2日3日と続いた。一方、沈没した貨物船の航海士が助けられたという情報に、堅介達は病院に駆けつけたが)

看護婦と共に堅介とマキが病室に入ってみると、航海士はすでに何者かに殺害された後だった。

『目撃者を消したんだ・・・』
『モンスターの仕業ね!』

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その時、3人の前にレッドバットンが現れ、狭い病室内で3人は魔人コンバット達に捕まってしまう。レッドバットンは3人を病院の屋上へ連れだし、そこで3人を縛り上げると手足が届かない位置に時限爆弾を仕掛けた。3人に爆弾の恐怖が迫る。

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そこへ爆音と共にマッハコンドル号でコンドールマンが現れ、堅介達を囲んでいた魔人コンバットを全員なぎ倒すと、時限爆弾を空中で爆破させて堅介達の危機を救った。空から攻撃しようとするレッドバットンを見たコンドールマンは、両手を組んで呪文を唱え始めた。

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『世尊妙相具諸鬼難悪人逐、世尊妙相具諸鬼難悪人逐・・・ゴールデンコンドル!』

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そうなのだ。見事修行を終えたコンドールマンは大空へジャンプすると、念願の3段化身、ゴールデンコンドルへの化身に成功した。コンドールマンの10倍の超能力を持ち、そして空を飛ぶことが出来るのだ。行け!空飛ぶモンスターレッドバットンを叩き落とせ!
(終わり)


★★★★★★★★★★★★
呪文『世尊妙相具諸鬼難悪人逐』の発音は、
(せそんみょうそうぐ しょきなんあくにんちく)である。

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コンドールマン(17) [コンドールマン・ドラマ2]

今回は、第9話《恐怖の吐かせ屋! / 前編》を取りあげます。

企画;愛企画センター
原作;川内康範
脚本;山崎晴哉
音楽;鈴木邦彦
擬斗;金田 治(JAC)
造形デザイン;成田マキホ 平田昭吾
特撮;㈱特撮研究所
監督;奥中惇夫

【前回までの話は・・・食糧難の人々を救うため、政府は黒井大臣の骨折りにより友好国から食糧援助を受けることに成功する。しかし、食糧輸送船はレッドバットンによって爆破されてしまう。一方、コンドールマンはゴールデンコンドルに化身すべく、山中にこもり血の出るような修行に励んでいた。そして、レッドバットンとの対決の時、コンドールマンは念願の三段化身ゴールデンコンドルへの化身に成功した】

◆『世尊妙相具諸鬼難悪人逐、世尊妙相具諸鬼難悪人逐・・・ゴールデンコンドル!』

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空高く飛びあがると、コンドールマンの姿はゴールデンコンドルに化身した。黄金の光輝くゴールデンコンドルが飛行しているレッドバットンに接触すると大爆発が起こり、レッドバットンは悲鳴をあげて地上へ落下していった。

『やったぞ。ゴールデンコンドルに化身できたんだ。ありがとう、タバ』

レッドバットンに勝利したコンドールマンはゴールデンコンドルの化身を解くと、ビルの屋上で縛られている三矢堅介たちを無事に解放した。戦いの一部始終を見ていた堅介とマキはお礼を言いながらも、ゴールデンコンドルの持つ凄まじい破壊力に興奮を隠せないでいた。

一方、秘密のアジトでは、ルイザ高倉の双子の姉・レオナ高倉の身に異常が起こっていた。レッドバットンがコンドールマンに破れた瞬間から、レオナは床に倒れて苦しみもがいていた。苦しみもがいた末に起き上がってみると、清楚な美しさを持つレオナの姿はそこに無く、般若のような恐ろしい顏のモンスター・ゲムスラーがいた。

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(レオナ高倉の正体、ゲムスラー)

『可愛い妹よ。お前の恨みの心と魔力、確かにこの私が吸収したよ!おのれ、コンドールマン!貴様を殺さずにおくものか!貴様の正体を暴き、なぶり殺しにしてくれる!妹の恨み、晴らさずにおくものか!』

『この食糧危機を乗り切るため、この黒井剛造が食糧大臣たる政治的使命をかけて交渉にあたった結果、前の爆発事故にも関わらず改めて慰留交渉に成功、只今食糧を山のように積んだ船団が日本に向かっております。国民の皆さん、もう少しの辛抱です。どうか安心してください・・・』

まことの家では、まことと石松、それに一心がテレビを見ていた。それは黒井大臣の記者会見で、大臣は再び食糧輸送船団が日本へ向かっているという国民にとってうれしいニュースを発表した。だが、大臣は、コンドールマンが再び襲って来るかもしれないと発言した。

『・・・問題なのは、コンドールマンの存在です。ヤツがまたどんな邪魔をするか、しれないからです!』

それを聞いて、まことは顏を曇らせた。

『ウソよ!コンドールマンは正義のシンボルよ!』
『うん、コンドールマンが邪魔なんかするわけないじゃないか!ねぇ、一心のアニキ?』

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(コンドールアイは一心の姿の時でも敵の正体を暴く)

石松はそう言って、まことの向こう隣に座っている一心に同意を求めた。一心は「うん」と返事をしながら、画面の中のコンドールマンを敵視する大臣に向かい、コンドールアイを放った。コンドールアイとは、モンスターの正体を見透かし暴く眼力とでもいうべき力である。すると画面が砂嵐のようになり、放送が一時中断した。

(ナレーション;コンドールマンはコンドールアイを使ってみたが、画面が乱れただけで相手がモンスターであるかどうかは分からなかった)

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しかし画面の向こう側、即ち記者会見場では黒井大臣が急に苦しみ出し、記者会見を急きょ中止して控室へ戻って行った。そして部屋に入るなり、大臣はゼニクレージーに姿を変えた。

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『ハァ~危ないところだった・・・』

記者たちの目前で正体を明かさぬよう、部屋まで頑張って逃げて来たゼニクレージーの顏は青ざめていた。そんなことが起きているとは知る由もない一心だが、何か異常なモノを黒井大臣に感じるのだった。石松は黒井大臣がなぜコンドールマンを悪者扱いしたのかを不審に思い、不満を誰にともなくぶつけていた。

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その頃、日本へ向かっている第二次食糧輸送船団に、空から近づいて来る者がいた。ケニアの吐かせ屋と言われるモンスター・コインマーである。懐に忍ばせたコイン爆弾で、船団を次々と爆破していった。先頭の第二黒洋丸一隻を残して他をすべて沈めると、風のように去って行った。

《第二次輸送船団全滅す! コンドールマンの仕業か?》という号外が街中を行く人達に配られた。黒井大臣の発言によってこの事件もコンドールマンが起こしたと信じる人々は、コンドールマンを憎むようになっていた。

レッドバットンを倒したにも拘らずまた事件が起きたことに、一心は焦った。(本当の犯人はモンスターに違いない。だが、その証拠をつかまねば人々は納得をしない。一刻も早く敵の正体をつかまねば!)コンドールマン憎しの声が広がる街中を、一心は黙って足早に歩いていた。

一方、モンスターのアジトでは、妹ルイザを殺されたレオナ高倉が沈没した船団の記事を見て喜びを隠せないでいた。

『ルイザ!町ではコンドールマンを倒せと、それはもう大変な騒ぎだよ。お前の恨みを晴らすのも、もうすぐさウフフフ・・・』

そこへカンカン帽をかぶったモンスター・コインマーが現れた。

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『ハールマゲドン』
『ハールマゲドン。ケニアの吐かせ屋、コインマー。待ちかねたよ』
『あなたが、極東司令長官J・ゴードンの秘書のレオナ高倉?』
『ああ。ゴードン司令長官は東南アジアからニューヨークへ向かう予定なので、今度の作戦は私が指揮を取ります。上手く輸送船団を沈めてくれたね。まずはご苦労!』

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(コインマー人間態の名前は不明)

どんなに信念の強い持ち主でも参らない者はいないという、ケニアの吐かせ屋の異名を取るコインマー。コインマーは人間態に変身すると、持ち歩いているアタッシュケースを開けていろいろなタイプの拷問道具をレオナに見せた。そして、「自分が攻める相手はたくましい方が好きなの」と、オカマっぽくレオナに言った。だがレオナはこの拷問道具を使い、必ずやコンドールマンをなぶり殺しにしてやると思っていた。

その頃、まことの同級生の一郎は、父と一緒に海釣りに出かけていた。モーターボートで沖へ出たが、霧がかかって何も見えない。自分達の現在地が分からなくなってしまい、父の善郎は海図を見ながら現在地点を確認していた。すると一郎が遠くに島影を発見、善郎は海図から自分達が魔界島付近を漂流していることを知った。魔界島のことを息子に聞かれ、善郎は答えた。

『漁師も近づかないという、急流に囲まれた島だ』

このままでは命に関わると判断した善郎は、この場から脱出するためにモーターボートのエンジンを掛けようとするが掛からない。焦る善郎たちに向かって、霧にかすんでよく見えないが何か巨大なものが近づいて来るのが見える。汽笛が鳴り船だと判った善郎は、一郎と一緒にオールを使ってぶつからないように全力で漕ぎ出した。なんとか危険を回避した善郎は、やれやれと思いながら側面に書かれた「第二黒洋丸」の文字を思い出して一郎に話した。

『さっき、ラジオで言っていた輸送船団の一隻だよ』

携帯ラジオが食糧輸送船団の事故を報じているのを、一郎が聞いていたのだ。ラジオは、輸送船団が全滅したと言っていた。二人が見ているあの船は、幽霊船なのか?見送るふたりの前から、巨大な船影は霧の中に吸い込まれるように消えていった。
(つづく)


★★★★★★★★★★★★
コインマーの人間態を演じるのは、二見忠男氏。悪役での印象が深い。特に仮面の忍者赤影の猿彦・犬彦の2役が印象深い。

『世尊妙相具諸鬼難悪人逐』の発音は、(せそんみょうそうぐ しょきなんあくにんちく)である。

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コンドールマン(18) [コンドールマン・ドラマ2]

今回は、第9話《恐怖の吐かせ屋! / 後編》を取りあげます。

【前回までの話は・・・ゴールデンコンドルに化身したコンドールマンは、遂にレッドバットンを倒す。妹を殺された姉のゲムスラーは、コンドールマンへの復讐に燃える。まず新たなるモンスター・コインマーを日本へ呼び寄せて第二次食糧輸送船団を海に沈めると、2回の輸送船団を沈めた犯人がコンドールマンであるが如く話を仕組んだ。話を仕組んだ張本人は黒井食糧大臣で、彼はモンスター・ゼニクレージーなのだ】

◆まことの友達の一郎は、父・善郎と一緒に海釣りに出かけていた。モーターボートで沖へ出たふたりは深い霧に包まれる中、幽霊船のような第二黒洋丸を見かけた。それは日本へ向かっていた食糧輸送船団の一隻で、コインマーの襲撃を受けて横取りされた食糧すべてを魔界島に運んでいる途中なのだ。国会議事堂内の大臣室にレオナ高倉とケニアの吐かせ屋を呼んで、黒井大臣は今後の打ち合わせを始めた。大臣はレオナに向かって言った。

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『第二黒洋丸は無事に魔界島に着いたので・・・』
『他の船の食糧も、ちゃんと積んでいたんだろうね?』
『ぬかりあるものか。この調子で第三次、第四次の輸送船団爆破もみんなコンドールマンの所為にして、沈んだと思わせた食糧品をガッポガッポといただく!アハハハ』

友好国から日本へ運ばれるはずの食糧は、こうして黒井大臣の手引きによって魔界島へすべて運び込まれる計画であった。船を襲ったのはすべてコンドールマンであり、日本人にコンドールマンを敵だと思わせるのがこの計画なのである。

『一刻も早く、コンドールマンを追い詰めておくれ。そして、もっともっと悪者に仕立てあげるんだ!そうやって追い詰めれば、コンドールマンは焦る。そこにワナを仕掛けて・・』
『捕まえたあとは、このケニアの吐かせ屋の出番!オホホホ』

すべてのことは自分に任せておくようにと黒井大臣はレオナに言うと、手のひらをレオナに向けて差し出した。

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『この前、渡したばかりじゃないか!』
『総選挙が近づいているんでね!ヘヘヘヘヘ』

仕方がないという顏をして、レオナは足元に置いたアタッシュケースを両膝の上にのせると、中から札束を二束出して机の上に置いた。

『もっと!』

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(うれしそうなゼニクレージー)

ガメツイ奴だという顏をしながら、レオナは更に四束を先程の二束の上に重ねた。黒井大臣が満足そうな顏で右手を札束の上に置いた瞬間、我慢しきれずうれしそうな顏のゼニクレージーに変身した。ベルトの前面に付けた大きなポーチを開けると、うれしそうに次から次へと札束を中へ入れていく。

『私も!』
『分かってるよ』

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(うれしそうなコインマーは・・・)
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(磁石でコインを吸い付けてバリバリ)

ケニアの吐かせ屋が、今度はレオナに手のひらを差し出した。レオナはアタッシュケースから白い袋を取り出し、袋の中のコインを机の上に山積みにした。よだれを拭くようにあごに手を当てたコインマーは、人間態からモンスターへと姿を変える。モンスターの左手が磁石になっていて、コインを吸いつけるとバリバリ音を立てて食べ始めた。コインばかりを好むこのモンスターを、レオナは呆れ顏で見ていた。

『かつてコンドールマンは正義の味方のフリをしていた時があったが、今やヤツは我ら民衆の敵であることがハッキリした!(そうだ!)飢えに苦しむ人々の唯一の希望を踏みにじったコンドールマンを倒せ!(たおせ!)』

街頭演説をしている男は、ケニアの吐かせ屋であった。その周囲を目つきの悪い男達が取り囲み、吐かせ屋の演説に同意するシュプレヒコールをしている。集まって来た人達は、食糧輸送船団爆破事件がコンドールマンの仕業であるかのように話す黒井大臣をテレビで観て、コンドールマン憎しの方向に傾きかけている。

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『うそだ!コンドールマンは敵なんかじゃないわ!コンドールマンは正義のシンボルよ、貨物船なんか沈めやしないわ!』

怒りと興奮に任せて、まことはケニアの吐かせ屋に向かって言った。負けずに、石松も言う。

『そうだ!コンドールマンが沈めたなんて、デマだ!』
『黙れ、小僧!黒井食糧大臣がそう言っておられるのだ。大臣の言うことに間違いはない!』
『コンドールマンが正義のシンボルであることも、間違いないわ!』
『民衆の敵をかばうとは、何事だ!そんなヤツは子供でも許さん!』

男達が石松とまことを殴り始めると、周囲にいた大人たちも一緒に殴り始めるのだった。吐かせ屋と数人の男達はそれを見てニヤリと笑うと、その場から立ち去って行った。数人の男達は、魔人コンバットなのである。

『止めろ!子供に何をするんだ!』

一心は群衆の暴力に飛び込んでいくと、カラダを張ってまことと石松を群衆から逃がした。そして人々の怒りを自分に向けさせ、代わりに殴られるのだった。一心の名を呼ぶまことを匿い(かくまい)ながら、石松はその場をあとにした。

(ナレーション;飢えに苦しむ人々の深い憤りを知るコンドールマンは、甘んじて殴られた。それは、まだモンスターを倒すことの出来ない自分に対する人々の怒りでもあるのだと、自らに言い聞かせるのだった)

自分の住むアパート「天馬荘」の一室で、一心は包帯姿でベッドの上に横たわっていた。さゆりが、一心をかばうようにして人々から守ってくれたおかげであった。一心に助けられたまことが父に連絡をしたのだろう、まことの父の後輩でカメラマンのマキが駆けつけて来た。食糧事情が悪い中、田舎から送ってくれたイモを持ってきてくれたのだ。

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『一心君、だいぶ酷く殴られたらしいじゃないの?いくら強くても、相手が大勢じゃね』

台所にいたさゆりが現れ、早速イモを蒸かしましょうと言う。マキはそれを聞いて、一心の右肩を思いきり叩くとお道化て言った。

『一心君。御安くない*わね!』
*御安くない(おやすくない);男女の間柄の親密さを羨望し、からかう語)

その頃、一郎と善郎はエンジンが壊れて使い物にならないモーターボートをオールで懸命に漕いで、ようやく海岸に流れ着いていた。ヘトヘトに疲れた父に代わり、元気のある一郎は海岸を上がった所に公衆電話ボックスを見つけると、まことに電話した。

『もしもし、まことちゃん?あのね、ボク見たんだよ。沈んだはずの第二黒洋丸がね・・』
『あ、一郎君。えっ?幽霊船って?』
『そう。だからさ、まことちゃんのお父さん、新聞記者だろう?お父さんに電話して(
ツーツーツー)』

10円玉1枚しか入れなかったため、一郎の通話は途中で切れてしまった。もう1枚10円玉をいれようと、一郎はポケットをまさぐった。運の悪いことに、一郎の背後からケニアの吐かせ屋が近づいて来て、一郎の話に聞き耳を立てていたのだ。一郎がもう1枚10円玉を投入口に入れようとしたら、何かに引っ張られるように10円玉が後方へ飛んで行ったので、後ろを振り向いて一郎は驚く。モンスターが左手の磁石に吸い付けた10円玉をはがして、バリバリと食べていたのだ。

通話が途切れたまま電話がかかって来ないので、一郎のことを心配したまことは父には連絡せず、一心の住む天馬荘へ駆け込むと一郎とのやりとりを一心に伝えた。

『一心お兄ちゃん、たいへんよ!沈んだはずの第二黒洋丸を、一郎君が見たんですって!』
『なんだって?』

それを聞いて一心は、グズグズしていれば一郎の命が危険だと判断した。一郎の居所は分からないが、海岸近くの公衆電話ボックスからかけてきたらしいことを手がかりに、一心は行動を起こす。
(終わり)


★★★★★★★★★★★★
街頭演説する男(コインマー)を取りまく数人の男達の中に、のちに宇宙刑事ギャバンで主役を演じる大葉健二氏がいた(6番目の写真)。コンドールマンは1975年放送、ギャバンは1982年の放送である。

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MUFON発【政府の極秘マニュアル】1 [MUFON発/情報B]

MUFON(ムーフォン)とは、世界中のUFO目撃事件を調査・研究する民間ボランティアで構成される、政府とはしがらみの無い独立した組織である。米国に拠点を置き、正式名称はMutual UFO Network、日本語では「相互UFOネットワーク」と訳される。

1994年3月。航空ライターでありUFO研究家でもあるドン・バーリナーは、受け取った郵便物の中に覚えのない小包を見つけた。

UFO歴史家のリチャード・ドーラン氏が語る。
『ドン・バーリナーは、ウィスコンシン州で開催された航空ショーで撮影をしたり人と会ったりして、戻った所でした。自宅に届いた郵便物には差出人の無い小包があり、中にはフィルムが1本入っていました。航空ショーに置き忘れたフィルムを誰かが送ってくれたのだろう、と思いました。ですが、その予想は外れました。彼が撮影した飛行機では無く、何枚にも及ぶ極秘文書の写真が入っていたのです』

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表題はSOM1-01(ソム・イチレイイチ)。これは、地球外生命体とその技術を回収するための特殊作戦マニュアルである。

リチャード・ドーラン氏が続けて語る。
『これが真実なら、人類の在り方さえ変わってしまいます』

SOM1-01は実在するのか?もしそうならば、政府はUFOについて知っているだけでなく、UFOを回収するための手順を準備しているということになる。

現在に至るまで、アメリカ政府はUFOや地球外生命体の存在を認めていない。ホワイトハウスの方針によれば、UFOは存在しないことになる。しかし、政府の極秘文書「SOM1-01」の発見は、これまでの政府の発表はすべてウソであるという証拠になるかもしれない。

作家のライアン・ウッド氏が語る。
『SOM1-01が本物であれば、軍は何十年もの間、世界各地で墜落したUFOを回収し、それを隠ぺいしていたことになります』

SOM1-01の信憑性については、UFO研究家の間でかねてから議論されており、疑問も浮かんでいる。

ライアン・ウッド氏が、続けて語る。
『100パーセント本物であるとは言い切れませんし、常に反論はあります。ですが、我々は長い年月と労力を費やし、文書をあらゆる側面から研究し、このマニュアルが本物であるという確証を得ようと努力しました』

MUFONのロバート・ウッド、その息子のライアン(本編で語っている人物)、そしてスタントン・フリードマンはこのマニュアルを裏付けようと努力した。

ライアン・ウッド氏が、続けて語る。
『父はオリジナルのネガを写真店に持ち込んで、六つ切りサイズに現像してもらいました。そして拡大鏡ですべての文字を確認し判読すると、特殊作戦マニュアルの完全な写しを作成しました』

MUFON事務局長のジャン・ハーザン氏が語る。
『スタントン・フリードマンは、内容の事実関係に着目しました。例えば、マニュアルに記載された施設は当時運営していたかどうか、証拠の梱包指示は合理的か、文書に使われている言葉は当時の表現や用語かどうか、などです』

ライアン・ウッド氏が、続けて語る。
『例えば、マニュアル変更者の欄にJRTやEWLなどのイニシャルが書かれています。そこで、1954年から1955年のアルバカーキの電話帳でこれらのイニシャルを調べてみたのです。すると、ありました。確かにJRT;ジェス・R・トッテン中佐とEWL;エドワード・W・レビーン中佐という人物がいたのです!』

UFOが存在しないなら、政府はUFO墜落時の対処法に関するマニュアルなどを作製するだろうか?

UFO目撃者のブライアン・マシソン氏が語る。
『UFOの墜落は起こっており、それを回収するためのマニュアルが存在し、政府が介入している。これですべて辻褄が合うと、私は思います。完全なサイエンス・フィクションだと思っていたことが、突然現実味を帯びてきました。これは、映画でもテレビでもありません。我々の目の前で起こっていることなのです』

リチャード・ドーラン氏が語る。
『この文書は、UFOを回収するという空論に基づき作成された訳ではありません。マニュアルには、詳細に渡る情報が記載されています。一度切りのUFO墜落で作られた訳では無いでしょう。こうした文書が作られた裏には、度重なるUFOの墜落があったはずです』

特殊作戦マニュアルが発行されたと言われる前年に、そんな墜落事故の一つが発生した可能性がある。多くの研究家たちは、この墜落にまつわる出来事がSOM1-01マニュアルに盛り込まれることとなった指令や手順に影響を及ぼしたと主張する。

ケース1;キングマンUFO墜落事件《現場封鎖》
1953年5月アリゾナ州キングマン。空軍基地の管制塔のレーダーに不審な飛行物体が認められた。その物体は突然急降下し、レーダー画面から姿を消す。管制塔勤務のウルコットという士官がそのことに気づき、他の者達も地平線を見て墜落したと騒いでいた。

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(イメージ)

MUFONペンシルベニア州局長のジョン・ベントレ氏が語る。
『ウルコットを含む数人がジープに乗り込み、何かが墜落した現場へ向かいました。墜落があったと思われる地点の周辺を探してみると、遂に発見がありました。彼らが目にしたのは、それまで見たことも無いような航空機でした。丸い金属製の円盤が50センチほど砂に埋まっていて、円盤には損傷はいっさいみられませんでした』

この状況にどう対処すべきか迷っていたウルコット達のもとに、墜落に気づいた軍の将校たちが到着した。

ジョン・ベントレ氏が、続けて語る。
『数分の内に軍の将校たちが駆けつけました。現場は封鎖され、目撃者たちは取り調べを受けました。墜落現場は、完全に軍の監視下に置かれたのです。回収チームの者以外は全員外に出され、この事は誰にも告げないようにとの警告を受けます』

この時の軍の手順は、その後SOM1-01で見つかった指示内容と完全に一致していたようである。

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(第3章 RECOVERY OPERATIONS;回収作業)

ライアン・ウッド氏が語る。
『特殊作戦マニュアル第3章は回収作業について書かれており、「現場封鎖」の項目もあります。墜落事故があった場合、軍はすぐに現場に駆けつけて非常線を張り、緊急指揮所を設置し現場を統制するというものです』

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(第13項 現場封鎖)

UFO研究家のドワイト・エクイツ氏が語る。
『現場を封鎖して指揮所を設置したら、その一帯に未許可の者が残っていないかどうか、徹底した捜索を行います。目撃者を見つけたらすべて上に報告し、その場から追い出します』

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(マジェスティック12グループ 1954年4月と表示)

ライアン・ウッド氏が語る。
『1953年のキングマンの墜落事故は、マニュアルが発行された前の年に起こっています。ですが、政府はすでに態勢を整えつつあったようです』

現場封鎖の手順は、特殊作戦マニュアルで説明されている各種手順の一つにすぎない。だが、それらの手順が存在する目的は唯一つ、秘密を守ることである。SOM1-01に含まれるUFO墜落事故への対処手順は、やはり政府の隠ぺい作戦を裏付ける確かな証拠なのだろうか?
(つづく)


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コンピュータ技術やインターネット技術を人類が発達させることができたのは、墜落したUFOからアメリカ政府が「宇宙人のテクノロジー」を獲得したためとされている。そのためにアメリカ政府はマジェスティック12(当ブログを参照ください)を組織して、素早く秘密裡に世界中のUFO墜落現場へ出向き丸ごと回収するために作られたマニュアルがSOM1-01であると、UFO研究者の間で言われている。
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