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コンドールマン(15) [コンドールマン・ドラマ2]

今回は、第8話《やったぞ!3段化身 / 前編》を取りあげます。

企画;愛企画センター
原作;川内康範
脚本;伊東恒久
音楽;鈴木邦彦
擬斗;金田 治(JAC)
造形デザイン;成田マキホ 平田昭吾
特撮;㈱特撮研究所
監督;奥中惇夫

【前回までの話は・・・コンドールマンを倒すため、英国からダン阿久魔ことダブルバットが来日した。ダブルバットはレッドバットンの部下に位置づけされるが、ふたりは馬が合わず互いに非協力的であった。コンドールマンをおびき出すために略奪と殺人を繰り返すレッドバットン。そして、三矢源太郎のトラックがレッドバットンに襲撃されてしまった】

◆また今回もコンドールマンが現れなかったため、ダン阿久魔はレッドバットンをあざ笑っていた。そこへ配達車に乗った石松がやって来た。電話で源太郎を説き伏せられなかった石松は、アメフトの防具を着て源太郎を救出に来たのだ。だが、ダン阿久魔は石松を簡単にノックアウトすると、その生き血を吸おうとダブルバットに変身した。ダブルバットの右手のヒラには牙が生えた口があり、それで獲物の生き血を吸い取るのだ。

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『待て!正義のシンボル・コンドールマン!貴重な食糧は私が渡さん!』

ブレーキ音がしてダブルバットが振り向いたその先に、マッハコンドルに乗ったコンドールマンがいた。コンドールアロー(羽手裏剣)が飛んで来てひるんだダブルバットは石松から離れ、石松は血を吸われるところを免れた。素早い動きでコンドールマンは石松を助け上げると、石松に源太郎を助け起こすように言った。石松と源太郎は急いでトラックに乗ると、その場から脱出することに成功した。

『ダブルバット、お手並みを見せてもらうわ』
『待ちかねたぞ、コンドールマン!このダブルバットが、貴様の生き血を残らず頂く!』

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コンドールマンの刺客としての誇りが、ダブルバットを勢いづける。ダブルバットのステッキの柄がコンドールマンの首に引っ掛かり、首根っこを押さえつけられたコンドールマンは動きを封じられてしまう。血を吸おうと牙の生えた右手が、ジリジリとコンドールマンに迫ってくる。近づいてくるダブルバットに向かって、ベルトのコンドールマウスからショックパンチを放つコンドールマン。だが身軽なダブルバットは、瞬時に空へと逃げた。

『バカメ!これでも食らえ!コウモリミサイル!』

ダブルバットは飛行しながら反転し、右手の牙のある口から小型ミサイルを連射した。コンドールマンは走って必死に逃げるが、この辺りは採石場のような土地で隠れる場所が無い。小型ミサイルが着弾して二度三度と火柱が上がり、四度目の火柱が上がった時にコンドールマンの姿が消えた。レッドバットンもコンドールマンを見失い、飛行していたダブルバットは地上に下りて来てコンドールマンを探し始めた。辺りを見回しながらダブルバットは言った。

『どうやら、粉々らしいな!エヘヘヘへ・・・だ、誰だ!俺の足を引っ張るヤツは!』

ダブルバットは両足首を何者に掴まれ、背中からバタリと倒れてしまう。地中に隠れていたコンドールマンの仕業であった。叫び声を聞いて、レッドバットンや魔人コンバットたちがダブルバットの元へ集まって来た。ジャンプして地中から抜け出たコンドールマンは、大勢の敵に囲まれていた。

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飛行して襲って来るダブルバットに向けて、コンドールアロー(羽手裏剣)を投げつけるコンドールマン。それがダブルバットの心臓に突き刺さり、飛行制御できなくなったダブルバットは崖下へ転落、地面に激突して意識が朦朧となった。

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『おのれ、コンドールマンめ。地獄へ、道連れだぁ、コウモリミサイル!』

断末魔の叫び声と共に、一発の小型ミサイルをコンドールマンめがけて撃ち込んだダブルバット。火柱が上がり、それはコンドールマンと戦っていたレッドバットンをも巻き込んだ。火柱を見たダブルバットは満足げに笑うと消滅し、あとにはシルクハットが1つ残っていた。

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爆発を知ってレッドバットンを探しに来た魔人コンバット数名が倒れているレッドバットンを発見、意識を回復したレッドバットンは周囲を見回してコンドールマンを探した。そしてレッドバットンがコンドールマンを見つけるのとほぼ同時に、コンドールマンも気がついた。

部下にマシンガン攻撃を命令するが、走って逃げながらコンドールマンはベルトのコンドールマウスから煙幕を発射し、姿をくらますのだった。(一刻も早く、ゴールデンコンドルの化身を会得しなければならない)戦っても勝てないことを、コンドールマンはよく分かっていた。

(ナレーション;食糧危機は深刻になり、栄養失調の病人は各病院に満ち溢れた。その頃、三矢源太郎が命がけで運んで来たジャガイモは、石松とコンドールジュニアの手によって病院などに少しずつ配られていった)

病院の入口にはジャガイモを求めて人だかりができていた。みんなの笑顔を見たまことは、石松に言った。

『もっとたくさんあればいいのに』
『うん。でも、これでみんな勇気が出るよ!』

石松が答えると、看護婦さんが新聞を持って走って来た。記事には次のようにある。
《友好国から食糧援助 輸送船 明日入港》
食糧省の黒井大臣の働きかけによって、日本に食糧が大量に入って来るというのだ。この記事に、まことも石松も喜びを爆発させた。

その頃、モンスターのアジトに新しい司令官が着任していた。レオナ高倉はダブルバットの敗北を知り、コンドールマンをみくびってはいけないと思っていると部屋に男が入って来た。男の名は、J・ゴードン。ゴードンは、高圧的な態度でレオナ高倉に向かって言った。

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『キングモンスター様直々の命令で、極東司令官として着任した。これ、辞令!』
『失礼しました。ミスター・ゴードン』

ゴードンに言われ、レオナ高倉はたった今から司令官付き秘書官としてゴードンの指揮下に置かれることとなった。

『早速だが、ミス・レオナ高倉。君達の作戦の失敗、死刑に値する!見てみろ!外国から食糧輸入されて、どうするの!我々の努力、水の泡!』

たった今から紅コウモリ作戦は中止し、新しい作戦で日本を制圧するとゴードンは言うのだ。ゴードンは食糧省の黒井大臣に面会を申し込んだ。面会室に笑顔で黒井大臣が入って来て、ゴードンと握手を交わした。

『しばらくでしたな、ミスター・ゴードン』
『ハーイ、ミスター・黒井食糧大臣。お忙しいところをどうも。今や大人気ですな!』

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ゴードンの褒め言葉に黒井大臣は上機嫌で、食糧輸入が上手くいったことで次の選挙も安泰だと自画自賛して笑った。

『その貨物船のね、入港時刻とコースを教えていただきたい!』

船のコースは国家機密だから教えられないと黒井大臣が渋ると、ゴードンは持って来たアタッシュケースの中から札束を取り出し、机の上にポンと2束置いた。

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『ん?君は大臣を買収すると・・・』

ゴードンはさらに2束置き、大臣が知らん顏をするとさらに2束を札束の上に重ねた。

『いやぁ、政治というモノは銭のかかるものでね。しかし、銭というモノは実にいい、アハハハハハ』

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大笑いしながら、黒井大臣は突如モンスター・ゼニクレージーに変身した。そして目の前の札束を掴むと、ベルトの前面に付けた大きなポーチに札束を次々と投げ入れたのである。

日本の食糧大臣は、モンスターだったのだ。ゼニクレージーは、船のコースが知りたいならもっと銭をよこせとゴードンにせびる。すると、ゴードンはキングモンスターからの辞令を見せ、ゼニクレージーを怒った。

『いい加減にしないか、ゼニクレージー!』
『はっ、極東司令官殿!ハールマゲドン!』

ゼニクレージーは急に起立すると、キングモンスターのサインが入った辞令に向かい、右手を挙げて誓いを立てた。ゴードンはモンスター・サラマンダーに変身すると、食糧輸送船の襲撃地点をどこにするか考え始めた。
(つづく)


★★★★★★★★★★★★
ミスター・ゴードン役は、これも特撮界ではお馴染みの大月ウルフ氏である。片言の日本語で台詞をしゃべるので、あんな感じになります。



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