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仮面ライダーX(11) [Xライダー・ドラマ2]

今回は、第33話《恐怖!キングダークの復讐!!・前編》を取りあげます。

原作;石ノ森章太郎
脚本;村山庄三
企画;平山 亨 阿部征司
音楽;菊池俊輔
技斗;高橋一俊
監督;内田一作


【前回までの話は・・・ 悪人軍団クモナポレオンに敗れて重体に陥ったXライダー・神敬介(Jinn Keisuke)に、マーキュリー回路を装着してパワーアップを図ったライダーV3・風見志郎。新必殺技・真空地獄車をひっさげて、Xライダーは復活した。クモナポレオン、カメレオンファントマらの怪人達を撃破して、Xライダーの手元には7枚の設計図が集まった。怪人達の不甲斐なさに業を煮やしたキングダークは、遂にその巨大な姿をXライダーの目前に現した・・・】

◆ある夏の昼下がり。敬介は、川べりでバイクを停めて芝生の上に横になり、ウトウトと居眠りをしていた。赤いチャイナ服の少女と敬介が追いかけっこをしている夢を、敬介は見ていた。敬介から花の髪飾りを付けてもらったところで、少女が急に悲鳴をあげた。

少女の悲鳴で目が覚めた敬介は、急いで起き上がった。が、それが夢であることが判ると、落ち着きを取り戻した。

『夢か・・・ビックリしたぜ』

しかし、今度は本当に女性の悲鳴が聞こえてきた。しかも、すぐ近くのようだ。敬介はその場を急いで立ち上がると、悲鳴の聞こえた辺りを見回した。すると、赤い服の女性が、土手を駆け下りて川の方へ走って逃げていく姿が見えた。

追いかけているのはチャイナ服姿の男達だが、頭部にGOD工作員の覆面を付けている。敬介は急いで土手を駆け下りて行き、赤い服の女性とGOD工作員たちの間に割って入ると、戦闘態勢を取った。

ヌンチャクを持つ工作員たちは、それを振り回しながら敬介に襲いかかってきた。敬介は、持っていた白い上着を両手で引き伸ばすようにして、相手が振り回すヌンチャクから身を守りながら闘った。

赤いチャイナ服の女性は、10歳ほどの少女であった。なぜこの少女が、GODに狙われるのか?工作員たちを撃退した敬介は、不思議に思った。改めて少女に歩み寄った敬介は、その少女が夢で見たチャイナ服の少女に瓜二つなことに驚く。

「君はさっき、夢の中で・・・」そう言いかけた敬介は、とりあえず少女を、立花藤兵衛の経営するコーヒーショップへ連れて行った。

『え?あの娘は、あの有名なヤン博士のお嬢さんなのか・・・』

来る途中に少女から聞いた経緯を、敬介は藤兵衛に話した。この赤いチャイナ服の少女はヤン博士の娘で、南原博士から設計図の一部を託されたヤン博士は、そのために奥さん共々、GODに殺害されてしまったというのだ。

GODは、この少女が設計図を持っていると思って襲ってきたものと、敬介は推測した。当分の間、この店で少女を預かることにした藤兵衛の決断に、かわいい妹ができたかのように、マコもチコも喜んだ。

立花コーヒーショップのメンバー全員で、この少女を慰めるために遊園地へ遊びに行くことになった。敬介と少女は、一緒にジェットコースターに乗ったりコーヒーカップに乗ったりして、楽しい時を過ごした。

だが、そんな敬介たちの様子を、超小型監視カメラが見張っていることに誰も気がつかない。暗い洞穴の中で、頬杖を突きながら監視カメラの映像を見ているキングダークが言った。

『神敬介め、いい気になりおって。ほえ面かくのは、もうじきだぞ!』

昼時。イスに座った藤兵衛は、チコとマコにバスケットの中からお弁当を出すように言った。だが、さっきまで一緒にいた敬介の姿が、消えていた。

『あれ?敬介は、どこへ行った?』(藤兵衛)

しかし、皆も少女も腹ペコだ。敬介抜きで、お弁当タイムにしようと藤兵衛は言った。すると、敬介が戻って来た。

『やぁ、ごめんごめん。ちょっと、用事を思い出したものだから・・・』

怪訝な顔つきの敬介の目線の先には、赤いチャイナ服の少女がいた。すると、少女が突然倒れたのだ。

『君、どうしたんだ?』(敬介)
『ちょっとめまいが・・・横になれば、すぐに治りますから』

病院へ連れて行こうとする藤兵衛に、少し休めば治ると言って遠慮する少女。そこで藤兵衛は、ある提案をした。

『敬介、お前の部屋がここから一番近い。お前の部屋へ連れて行ってやれ。頼むぞ!』

藤兵衛の提案に、敬介はあまり乗り気ではない。だが、辛そうにしている少女をそのままにはしておけない。敬介は少女を抱えてアパートの自分の部屋へ連れて行くと、窓ぎわのベッドへ少女を寝かせた。

『すぐに治りますから、一人にしておいてください』

少女の希望を受け入れ、敬介は部屋を出て行った。少女のことが心配なのは、チコとマコも同じだ。あとから敬介の部屋へ向かった二人は、敬介と入れ違いに部屋のドアの前に立っていた。

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イタズラ好きなチコは、鍵穴から中の様子を覗いてみた。ちょうど正面には、ベッドに寝ている少女が見える。すると少女はムックリと起き上がり、本棚の本や雑誌を引っ掻きまわして、何かを探しているようだった。

見つからないと、次は引き出しを片っ端から開けて、やはり何かを探している様子だ。あの娘が泥棒?まさか・・・。マコも、鍵穴から中の様子を覗いた。不審に思った二人はドアを静かに開けると、音を立てずに部屋に入った。

『キャー、助けてぇ!誰かぁ!』

ちょうど敬介がバイクでアパートへ戻って来た時、2階の自分の部屋から悲鳴が聞こえて来た。急いで部屋へ行くと、そこには不気味な怪人がいた。

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『貴様、GOD!』
『いかにも私は、GOD悪人軍団の一人、ムカデヨウキヒさ!』

ベッドに寝ているはずのヤン博士の娘がいないことに気づいた敬介は、そのことを怪人に訊ねた。

『ヤン博士のお嬢さん?さぁ、どこかね。ヒヒヒヒ』

ムカデヨウキヒは、設計図を渡すよう敬介に迫った。

『そんなに欲しければ、腕ずくで取ってみろ!』

突如、ふたりの戦闘工作員がムカデヨウキヒの前に現れて、敬介に襲いかかって来た。狭いアパートの部屋から抜け出した敬介、そのあとを追いかけていくムカデヨウキヒと戦闘工作員たち。人のいない場所まで逃げてきた敬介は、満を持して変身した。

『大変身!トォーッ!』

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Xライダー登場。ヌンチャクを振り回して攻めてくる戦闘工作員達を難なく撃ち払い、ムカデヨウキヒと対峙するXライダー。だが、マーキュリー回路を組み込んでパワーアップしたXライダーにムカデヨウキヒは太刀打ちできず、設計図をあきらめてアジトへ逃げ帰って行くのだった。(つづく)


★★★★★★★★★★★★
「大変身!」マーキュリー回路を装着して生まれ変わったXライダーは、戦い方も変わった。これまで武器として使っていたライドルを使わず、肉弾戦一辺倒に変わった。キックとパンチで相手を追い詰め、最後は真空地獄車で決着をつけるというパターンだ。ある意味で、原点回帰。

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仮面ライダーX(12) [Xライダー・ドラマ2]

今回は、第33話《恐怖!キングダークの復讐!!・後編》を取りあげます。


【前回までの話は・・・ GOD工作員から敬介が救った少女はヤン博士の娘で、RS装置の設計図をめぐって博士は殺された、と少女は語った。敬介の部屋でかくまっていた少女が怪人ムカデヨウキヒに襲われ、敬介はXライダーに変身してムカデヨウキヒと戦ったが逃げられてしまう。少女とチコ、マコの安否は、不明のままであった・・・】

◆『バカモノめ、誰が設計図を力ずくで奪えと言った!お前のその美貌にモノを言わせ、神敬介からだまし取れと言ったのだ!』

敗れてアジトへ戻って来たムカデヨウキヒに、キングダークは説教をした。設計図奪取をめぐって、怪人達の度重なる失敗に嫌気がさしたキングダークは、暗いアジトの中でその巨体を起こして立ち上がると、ムカデヨウキヒに向かってこう命令した。

『神敬介の設計図は、このワシが奪ってやる!直ちに神敬介を、悪魔の墓穴へおびき出せ!』

キングダーク自ら出陣する決意をしたことにムカデヨウキヒは驚き、命令通りにすぐ行動を開始した。一方、敬介のアパートから姿を消したヤン博士の娘とチコ、マコの三人の行方は、依然として分らない。捜索を終えた敬介が立花コーヒーショップで藤兵衛に報告をしていると、店の外で悲鳴が聞こえた。

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すぐに店の外へ出た敬介は、GOD工作員たちに車へ押し込まれるヤン博士の娘を目撃する。バイクですぐに後を追いかける敬介。山道を登り、車を降りて吊り橋を渡って、一行はどんどん山奥へ入って行く。工作員たちを見失わないよう、慎重に追いかけていく敬介。

一行が洞窟の中へ入って行くのを見た敬介は、警戒しながらその洞窟へ入った。中は光りがほとんど無く、数匹のコウモリらしい生き物が敬介に向かって飛んでくる。それらを避けようとした時、足元が突然抜け落ちて、地下室らしい場所へと敬介は落下した。うまく着地した敬介は様子をうかがっていると、向こうからマコとチコが走って来た。

『敬介さん!』(チコとマコ)
『君達、ここに捕まっていたのか。無事でよかった』

地下室に転がっていたガイコツがクルリとこちらを向いて、突然しゃべり出した。キングダークの声である。

『神敬介、まんまとワナにハマッタな!』
『黙れ!貴様のアジトを突き止めるために、わざとワナにハマッタんだ!』

ヤン博士の娘がニセモノであることを、敬介は知っていた。遊園地で、弁当タイムに敬介が居なくなったのは、そのことを調べていたからであった。

『ヤン博士は、家族で一週間前からジュネーブに出かけている。それに、本当の娘さんはこの人だ!』

博士の娘の写真も手に入れ、部屋にかくまった少女がニセモノであることを、敬介はすでに知っていたのだ。

『さすがは、神敬介。だが、命が惜しければ、設計図の在りかを言え!さもないと、この小娘たちは死ぬ!』

突如毒ガスが吹き出し、地下室はガスが充満していった。チコとマコはガスを吸い込み、意識がない。敬介はXライダーに変身したが、このままでは二人は助からない。

『さぁ、設計図はどこにある?』
『分かった。言うから、ガスを止めろ!設計図は・・・クルーザーの中だ』

キングダークはXライダーに、クルーザーをここへ呼ぶように命令した。二人の命には代えられない。クルーザーを呼び寄せるXライダー。ところが突然、岩壁が崩れて、ハリケーン号に乗ってライダーV3が飛び込んできた。

『ブイスリー!』(Xライダー)
『さぁ、早く!』(V3)

チコとマコを担いだV3とXライダーは、地下室から脱出した。なぜかキングダークは、追っ手を差し向けて来ない。河原まで逃げてきた敬介と風見志郎は、きれいな川の水で二人を介抱した。

『ありがとう、風見先輩。おかげで設計図は、この通り無事です』

笑顔で応える風見。やがて、チコとマコも意識を回復し、笑顔が戻った。

『喜ぶのは、まだ早いぞ!キーヒッヒッヒ』

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河原にいた四人に、川に架かる吊り橋の上から、ムカデヨウキヒが声をかけた。四人が声のする方を振り向くと、そこにはムカデヨウキヒが立花藤兵衛を人質にして立っていた。

『さぁ。コイツを助けたかったら、設計図をこっちへお寄こし!』
『オレは、どうなってもかまわん。設計図を渡しちゃいかんぞ!』(藤兵衛)

『敬介、仕方がない。設計図は、渡そうじゃないか』(風見志郎)
『しかし、先輩!』(敬介)
『さぁ。どうなんだい!早く、おし!』(怪人)

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この問答の最中、藤兵衛は吊り橋から身を乗り出して、自分から落下した。あっという間の出来事だった。チコとマコが、悲鳴をあげた。

『トォーッ』

落下していく藤兵衛を抱えて、ジャンプする人影があった。2号ライダーだ。河原に着地した二人と敬介たちは、お互いにかけ寄って行く。

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『おやっさん、あんまり心配かけちゃ困りますよ!』(敬介)
『ビックリしましたよ、おやっさん』(風見)
『まったく。俺が来なかったら、どうなっていたか』(一文字)
『オレがいない方が、皆の決心がつくと思ったんだ』(藤兵衛)

あの場面でとっさに無茶な行動に出た立花藤兵衛は、自分の気持ちをそう振り返った。

『で、おやっさん、この人は?』(敬介)
『俺たちと同じ仮面ライダーだ。仮面ライダー2号の一文字隼人先輩だ』(風見)
『一文字だ。君がXライダーなのか』(一文字)
『神敬介です。よろしく!』

赤い手袋をした一文字隼人と神敬介は、ガッチリと握手した。その上から風見志郎が、さらにその上から立花藤兵衛が手を重ねて、四人はしっかりと心を通わせた。

6人の笑顔が揃ったのも束の間、突然近くの山が爆発を起こし、大小の岩石が雪崩のように降って来た。これは、三人ライダーを岩石で埋めてしまう、キングダークの作戦であった。ライダー達の死体を確認してから設計図を奪うよう、キングダークはムカデヨウキヒに命令した。

三人ライダーの死体を探すムカデヨウキヒと戦闘工作員たちの前に、三人の仮面ライダーが姿を現した。Xライダーがムカデヨウキヒに向かって行き、V3は2号ライダーを連れてキングダークのいる地下アジトへ潜入した。

ムカデヨウキヒのあやつるカラス爆弾が、Xライダーに向かって空から急降下してきた。間一髪、カラス爆弾をかわしたXライダーは、カラス爆弾攻撃を避けるために接近戦に持ち込むのだった。すると、ムカデヨウキヒはヌンチャクを持ちだして、接近して戦おうとするXライダーに対抗するのだ。

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怪人が右手に持っているヌンチャクを、Xライダーは蹴り上げて弾き飛ばし、Xキックを見舞ってダウンを奪った。ここで必殺・真空地獄車を仕掛けるXライダー。ムカデヨウキヒは地面に激突し、悲鳴と共に大爆発して果てた。

一方、地下アジトへ潜入したV3と2号ライダーは、初めて見るキングダークのその巨体を目前にしていた。だが、大量の黒煙が吹き出してきて、その巨体をすっぽりと覆い隠しながら姿を消すキングダーク。

『いずれ、お前達とは決着をつけてやる!アァハハハハ・・・』(終わり)


★★★★★★★★★★★★
キングダークの身長は、20メートル前後であろうと思われる。頬杖をついて横になっている時の顏の大きさを怪人の身長から算出し、身長は顔の大きさのおよそ7倍としてはじき出してみた。

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仮面ライダーX(13) [Xライダー・ドラマ2]

今回は、第34話《恐怖の武器が三人ライダーを狙う!・前編》を取りあげます。

原作;石ノ森章太郎
脚本;鈴木生朗
企画;平山 亨 阿部征司
音楽;菊池俊輔
技斗;高橋一俊
監督;内田一作


【前回までの話は・・・ 南原博士は、RS装置の設計図をGODに奪われぬように設計図を9枚に破り、8人の科学者に郵送した。争奪戦の末に、7枚の設計図が神敬介の手元にある。最後の9枚目の設計図を持つ博士は、いったいどこにいるのか・・・】

◆神敬介が立花藤兵衛の経営する喫茶店に顔を出すと、一文字隼人から来た暗号電報を藤兵衛はすぐに敬介へ手渡した。

『RS装置の設計図最後の一枚を持つアマミヤという人物が、香港経由の旅客機で今日羽田に着くそうだ。目印は、赤いアタッシュケースだそうだ』

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渡された暗号電報を読みながら、敬介は宙を見つめて何かを考える風であった。藤兵衛のジープを借りて、敬介は教えられた時刻に羽田空港へアマミヤという人物を迎えに行った。空港の出口で待っていると、赤いアタッシュケースを持つ人物が姿を現した。その人物はキョロキョロと周りを見て、落ち着かない様子であった。敬介は、静かにその人物へ近づいていく。

『アマミヤさん、ですね?』
『ええ・・・』
『どうかしましたか?』
『誰かに、見張られているような気がして・・・』

敬介が周囲を見回すと、怪しい男が三人いるのを確認した。敬介はアマミヤの腕を引っ張り、急いでジープにアマミヤを乗せて走り出した。

敬介は運転しながら、いつまでもジープのあとを追ってくる1台の黒塗りの車を、バックミラーで確認していた。前方には大型トラックが道路を横断するように停まっていて、敬介たちのジープは進路をふさがれてしまった。

すると、大型トラックの幌の荷台からGOD戦闘工作員たちが下りて来て、敬介とアマミヤに襲いかかって来た。アマミヤとアタッシュケースの中の設計図を守るため、敬介はアマミヤに走る様に言った。あとを追いかける工作員がアマミヤに追いつきそうになると、敬介はそいつを捕まえて殴り倒した。

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だが、状況はだんだん不利になってきて、敬介はアマミヤを守る様に彼の前に立つと、アタッシュケースを預かったあとに、防御態勢を取った。すると、後ろのアマミヤが突然、敬介の首を絞めにかかったのだ。

『(後ろを振り返って)な、何をするんだ!』
『エヘヘヘヘ』

すがりつくアマミヤを振りほどくと、アマミヤの様子がどうもおかしい。アマミヤの横に、猛獣のような姿の怪人が現れた。どうやらアマミヤは、怪人によって操られていたようなのだ。

『もう、お前の役目は終わった。死ね!』

怪人はそう言って、持っていた剣でアマミヤを刺し殺してしまった。

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『オレはGOD悪人軍団の一人、暴君ネロの血を引くタイガーネロだ!おとなしく、そのアタッシュケースを渡せ!』

だが、敬介は大きくジャンプしてタイガーネロの頭上を飛び越えると、この場での争いを避けて逃げようとした。

『待て!そのアタッシュケースの中に、本当に設計図が入っていると思うのか!』

その問いかけに、敬介は思わずケースのフタを開けた。小爆発が起きて、敬介は目を負傷してしまう。作戦は当り、敬介は抵抗もできず、タイガーネロにあっさりと捕まってしまうのだった。

『本当の設計図は、ちゃんとここにある!』

部下が持ってきた赤いアタッシュケースをタイガーネロは見せるが、今の敬介には暗闇しか見えていない。

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『ついに、神敬介を生け捕りにしたか。さすがは悪人軍団の切り札、タイガーネロだ』

アマミヤが持っていたアタッシュケースを開け、タイガーネロは中に入っている設計図の切れ端をキングダークの巨大な親指の上に置いた。

『(しばらく眺めて)うーん、間違いない。これで、ワシの手に入った設計図は2枚。残る7枚は、神敬介即ち仮面ライダーXの元にある』
『神敬介の身体を調べましたが、設計図は1枚も持っておりません』(怪人)
『探せ!いかなる手段を用いても、手に入れるのだ!』(キングダーク)

その頃、藤兵衛のコーヒーショップでは、チコとマコが藤兵衛と共に、敬介の帰りを待っていた。だが、帰りが遅いので心配になってきた。すると突然、部屋が暗くなり、数秒して明るくなると、テレビ画面にはタイガーネロの顔が映し出されていた。

『誰だ、貴様!』(藤兵衛)
『GOD悪人軍団のエース、タイガーネロだ!聞け!立花藤兵衛・・・』

テレビ画面が切り替わり、高さ十数メートルの塔の上にいる敬介が映し出された。敬介は目隠しをされ、後ろ手に縛られて、首にはロープがかけられている。それは、絞首刑にされようとしている姿であった。

『ヤツの命を助ける方法は、ただ一つ。お前が預かっている7枚の設計図を、渡すことだ』
『設計図など、預かっておらん!』(藤兵衛)
『オレの目を、節穴だと思うな!1分間だけ、待ってやる!それが過ぎれば、神 敬介の命は無いモノと思え!』

敬介の命を心配して、チコとマコが藤兵衛に詰め寄った。藤兵衛は、決断した。大切な設計図だが、敬介の命には代えられない。それに、敬介が生きてさえいれば、設計図はまた取り戻すことが出来ると考えたからだ。

藤兵衛は、棚に並べてあるたくさんのコーヒー豆の瓶の中から、ある瓶を手に取った。瓶のフタを開けて、中から7枚の設計図が入った封筒を取り出す藤兵衛。

『きっと、また取り戻すからな・・・』

設計図に向かって独り言のようにつぶやいた時、店のドアが開いて、ふたりのGOD戦闘工作員が入って来た。設計図と一緒に、藤兵衛も来いと言う。藤兵衛は、ポケットにその封筒をねじ込んだ。

敬介が捕らわれているタワーの最上階に到着した藤兵衛に、タイガーネロが言った。

『設計図は、持って来ただろうな』
『ここにある!』
『おやっさん!なぜ、余計なことを・・・』(敬介)
『何も言うな。お前の命には、代えられん!』(藤兵衛)

タイガーネロは交換条件をのむフリをして、戦闘工作員に敬介の首のロープをはずすよう、指示を出した。そして、藤兵衛から封筒を受け取った怪人は、設計図が本物であることを確認すると、途端に裏切りを始めた。

『GODに、約束など無い!予定通り、神敬介を処刑しろ!』

捕らわれて身動きできない藤兵衛の目の前で、ふたたび首にロープをかけられ、処刑されようとしている敬介。だが、どこからか飛んで来た石が処刑執行者に当り、彼は塔から転落してしまう。

投石したのは、ライダーV3だった。V3は藤兵衛を助けて敬介の救出に向かわせると、自分はタイガーネロとの一騎打ちに向かった。藤兵衛は敬介の首に巻かれたロープをはずし、目隠しを取ったが、後ろ手に縛ってあるのはクサリだ。道具が無ければ、藤兵衛には外せない。怪人は、藤兵衛に言った。

『そのクサリは、特殊金属で出来ておる。絶対に切れぬわ!』(つづく)


★★★★★★★★★★★★
RS装置の設計図は、9枚そろった。話は、いよいよ佳境に入る。

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