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仮面ライダーX(13) [Xライダー・ドラマ2]

今回は、第34話《恐怖の武器が三人ライダーを狙う!・前編》を取りあげます。

原作;石ノ森章太郎
脚本;鈴木生朗
企画;平山 亨 阿部征司
音楽;菊池俊輔
技斗;高橋一俊
監督;内田一作


【前回までの話は・・・ 南原博士は、RS装置の設計図をGODに奪われぬように設計図を9枚に破り、8人の科学者に郵送した。争奪戦の末に、7枚の設計図が神敬介の手元にある。最後の9枚目の設計図を持つ博士は、いったいどこにいるのか・・・】

◆神敬介が立花藤兵衛の経営する喫茶店に顔を出すと、一文字隼人から来た暗号電報を藤兵衛はすぐに敬介へ手渡した。

『RS装置の設計図最後の一枚を持つアマミヤという人物が、香港経由の旅客機で今日羽田に着くそうだ。目印は、赤いアタッシュケースだそうだ』

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渡された暗号電報を読みながら、敬介は宙を見つめて何かを考える風であった。藤兵衛のジープを借りて、敬介は教えられた時刻に羽田空港へアマミヤという人物を迎えに行った。空港の出口で待っていると、赤いアタッシュケースを持つ人物が姿を現した。その人物はキョロキョロと周りを見て、落ち着かない様子であった。敬介は、静かにその人物へ近づいていく。

『アマミヤさん、ですね?』
『ええ・・・』
『どうかしましたか?』
『誰かに、見張られているような気がして・・・』

敬介が周囲を見回すと、怪しい男が三人いるのを確認した。敬介はアマミヤの腕を引っ張り、急いでジープにアマミヤを乗せて走り出した。

敬介は運転しながら、いつまでもジープのあとを追ってくる1台の黒塗りの車を、バックミラーで確認していた。前方には大型トラックが道路を横断するように停まっていて、敬介たちのジープは進路をふさがれてしまった。

すると、大型トラックの幌の荷台からGOD戦闘工作員たちが下りて来て、敬介とアマミヤに襲いかかって来た。アマミヤとアタッシュケースの中の設計図を守るため、敬介はアマミヤに走る様に言った。あとを追いかける工作員がアマミヤに追いつきそうになると、敬介はそいつを捕まえて殴り倒した。

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だが、状況はだんだん不利になってきて、敬介はアマミヤを守る様に彼の前に立つと、アタッシュケースを預かったあとに、防御態勢を取った。すると、後ろのアマミヤが突然、敬介の首を絞めにかかったのだ。

『(後ろを振り返って)な、何をするんだ!』
『エヘヘヘヘ』

すがりつくアマミヤを振りほどくと、アマミヤの様子がどうもおかしい。アマミヤの横に、猛獣のような姿の怪人が現れた。どうやらアマミヤは、怪人によって操られていたようなのだ。

『もう、お前の役目は終わった。死ね!』

怪人はそう言って、持っていた剣でアマミヤを刺し殺してしまった。

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『オレはGOD悪人軍団の一人、暴君ネロの血を引くタイガーネロだ!おとなしく、そのアタッシュケースを渡せ!』

だが、敬介は大きくジャンプしてタイガーネロの頭上を飛び越えると、この場での争いを避けて逃げようとした。

『待て!そのアタッシュケースの中に、本当に設計図が入っていると思うのか!』

その問いかけに、敬介は思わずケースのフタを開けた。小爆発が起きて、敬介は目を負傷してしまう。作戦は当り、敬介は抵抗もできず、タイガーネロにあっさりと捕まってしまうのだった。

『本当の設計図は、ちゃんとここにある!』

部下が持ってきた赤いアタッシュケースをタイガーネロは見せるが、今の敬介には暗闇しか見えていない。

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『ついに、神敬介を生け捕りにしたか。さすがは悪人軍団の切り札、タイガーネロだ』

アマミヤが持っていたアタッシュケースを開け、タイガーネロは中に入っている設計図の切れ端をキングダークの巨大な親指の上に置いた。

『(しばらく眺めて)うーん、間違いない。これで、ワシの手に入った設計図は2枚。残る7枚は、神敬介即ち仮面ライダーXの元にある』
『神敬介の身体を調べましたが、設計図は1枚も持っておりません』(怪人)
『探せ!いかなる手段を用いても、手に入れるのだ!』(キングダーク)

その頃、藤兵衛のコーヒーショップでは、チコとマコが藤兵衛と共に、敬介の帰りを待っていた。だが、帰りが遅いので心配になってきた。すると突然、部屋が暗くなり、数秒して明るくなると、テレビ画面にはタイガーネロの顔が映し出されていた。

『誰だ、貴様!』(藤兵衛)
『GOD悪人軍団のエース、タイガーネロだ!聞け!立花藤兵衛・・・』

テレビ画面が切り替わり、高さ十数メートルの塔の上にいる敬介が映し出された。敬介は目隠しをされ、後ろ手に縛られて、首にはロープがかけられている。それは、絞首刑にされようとしている姿であった。

『ヤツの命を助ける方法は、ただ一つ。お前が預かっている7枚の設計図を、渡すことだ』
『設計図など、預かっておらん!』(藤兵衛)
『オレの目を、節穴だと思うな!1分間だけ、待ってやる!それが過ぎれば、神 敬介の命は無いモノと思え!』

敬介の命を心配して、チコとマコが藤兵衛に詰め寄った。藤兵衛は、決断した。大切な設計図だが、敬介の命には代えられない。それに、敬介が生きてさえいれば、設計図はまた取り戻すことが出来ると考えたからだ。

藤兵衛は、棚に並べてあるたくさんのコーヒー豆の瓶の中から、ある瓶を手に取った。瓶のフタを開けて、中から7枚の設計図が入った封筒を取り出す藤兵衛。

『きっと、また取り戻すからな・・・』

設計図に向かって独り言のようにつぶやいた時、店のドアが開いて、ふたりのGOD戦闘工作員が入って来た。設計図と一緒に、藤兵衛も来いと言う。藤兵衛は、ポケットにその封筒をねじ込んだ。

敬介が捕らわれているタワーの最上階に到着した藤兵衛に、タイガーネロが言った。

『設計図は、持って来ただろうな』
『ここにある!』
『おやっさん!なぜ、余計なことを・・・』(敬介)
『何も言うな。お前の命には、代えられん!』(藤兵衛)

タイガーネロは交換条件をのむフリをして、戦闘工作員に敬介の首のロープをはずすよう、指示を出した。そして、藤兵衛から封筒を受け取った怪人は、設計図が本物であることを確認すると、途端に裏切りを始めた。

『GODに、約束など無い!予定通り、神敬介を処刑しろ!』

捕らわれて身動きできない藤兵衛の目の前で、ふたたび首にロープをかけられ、処刑されようとしている敬介。だが、どこからか飛んで来た石が処刑執行者に当り、彼は塔から転落してしまう。

投石したのは、ライダーV3だった。V3は藤兵衛を助けて敬介の救出に向かわせると、自分はタイガーネロとの一騎打ちに向かった。藤兵衛は敬介の首に巻かれたロープをはずし、目隠しを取ったが、後ろ手に縛ってあるのはクサリだ。道具が無ければ、藤兵衛には外せない。怪人は、藤兵衛に言った。

『そのクサリは、特殊金属で出来ておる。絶対に切れぬわ!』(つづく)


★★★★★★★★★★★★
RS装置の設計図は、9枚そろった。話は、いよいよ佳境に入る。



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