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コンドールマン(24) [コンドールマン・ドラマ3]

今回は、第12話《魔のトライアングル作戦 / 後編》を取りあげます。

【前回までの話は・・・ゼニクレージーが倒されたため、サラマンダーは人質にしておいたコンドールジュニア達をコンドールマンに見せ、降伏を迫った。コンドールマンは自ら捕らわれの身となり、降参するようにみせかけながら逆転のコンドールサンダーでまこと達・コンドールジュニア達を救うことに成功、サラマンダーをコンドールハリケーンで吹き飛ばしてしまう。だが、その程度でやられるサラマンダーではない。帝王キングモンスターは新手・マダムバーベQを日本へ送り込み、日本制圧のためには邪魔なコンドールマンを倒すことに全力を注ぐようサラマンダーに命令した】

◆モンスター一族の大ボスの行方を突き止めるため、三矢一心は新聞記者の堅介らと共に黒井食糧大臣が関係していた会社の倉庫を手あたり次第に調査し始めた。だが三人の行く先々で、関連会社の倉庫は次々と爆破されてしまうのだった。それはゲムスラーが考えた作戦であった。ゲムスラーの人間態・レオナ高倉が言った。

『隠していた食糧をコンドールマンに見つけられ人間どもにやるくらいなら、吹き飛ばしてしまった方がどれだけマシか』
『次々に倉庫を爆破すれば、本当にコンドールマンは来るんでございましょうね?』

ダブ子百貫がそう訊ねると、J・ゴードン(正体はサラマンダー)は言った。

『今までの経験から言って間違いない。何しろ奴は、たとえ缶詰一個を守るにしても命を賭けるような正義のシンボルだからな!』
『今度こそ、愛する夫の恨みを必ず晴らさせてもらうよ!』
『私だって、カワイイ妹・レッドバットンの仇を討たない訳には行かないんだ!』

ふたりの高ぶりを見て、J・ゴードンは言った。

『復讐も結構!だがね、コンドールマンがコワイのは奴の強さではない!我々モンスター一族の最も忌み嫌う正義を、人間どもが信じることだよ!正義さえ無ければ、人間は放っておいても戦争なんかで互いに殺し合って滅んでしまうんだからね!』

人間に正義を信じる心があることが、モンスター一族にとって一番やりづらいことなのだ。だが、J・ゴードンはコンドールマン攻略の切り札「魔のトライアングル作戦」に自信を持っていた。J・ゴードンがテーブルの上のリンゴをナイフで刺してかざすと、レオナとダブ子がそのリンゴに上下からフォークを刺してニヤリと笑った。

一方、食べ物が行き渡っていない人々は、依然コンドールマンを信じてはいなかった。それは子供たちの世界でも同様であった。

『正義なんか、あるもんか!そんなのはインチキだ!』

子供たちの間でも、家族によってはひもじい思いをしている者が大勢いる。まだまだ食糧が行き渡っていない現実がそこにあった。

『食糧はモンスターに奪われたまんまじゃないか!モンスターにしてやられる正義なんて、信じたって何にもならねぇや!』

すると、仲に割って入ったまことが言った。

『そんなことはないわ!今にコンドールマンが、きっとモンスターをやっつけてくれるわ』

そこへ一心が現れ、正義を信じないという子供たちに向かって言うのだ。

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『いいかい、君達。正義を信じないなんて言っちゃダメだ。正義は必ず悪に勝つ。信じるんだ!正しい者は必ず勝つ!』

笑顔でそう話かけると、子供たちは納得して仲直りを始めた。二つに分かれていたグループは、またもとの一つの大きなグループに戻った。だが、さすがの一心も焦っていた。(明日の将来を担う子供たち。その子供たちまでもが正義を信じなくなるようなことがあっては、断じていけない)

(ナレーション;だがコンドールマンをあざ笑うかのように、ゲムスラーとマダムバーベQの手によって食糧倉庫は次々と爆破されていった)

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(ゴードンの部屋ではすべての倉庫の監視カメラ映像をモニターしている)

まだ爆破されていない倉庫を探し出した一心は、コンドールマンに変身した。その姿が監視カメラに映ったのを見たゲムスラーは、コンドールマンをやっつけるために空へ飛んだ。コンドールマンが現れた時には、三人掛かりのトライアングル作戦を実行するためにある場所へコンドールマンを誘い出す手筈になっている。

『ゲムスラー!今日こそは逃がさんぞ!』
『誘い込まれているとも知らずに、バカなヤツめ!』

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(「来るよ、コンドールマンが・・・」)

猛スピードでマッハコンドル号が走ってやって来るのを見たサラマンダーは、「予定通りトライアングル作戦だ!」とゲムスラーとマダムバーベQに気合を入れた。採石場へと向かって走るマッハコンドル号が砂煙を上げて止まった。魔人コンバット達がそれを取り囲むと、運転席にはコンドールマンの姿が無い。次の瞬間、魔人コンバットの一人が声を挙げて倒れた。羽手裏剣・コンドールアローが背中に突き刺さっていた。

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『正義のシンボル・コンドールマン!』

崖の上から雄叫びが聞こえたかと思うと、魔人コンバット達の中へ飛び込んでいくコンドールマン。正義の怒りが爆発する!マダムバーベQが夫・バーベQの仇を取るために、素早い動きで巨大なフォークをコンドールマンに突き刺そうとする。コンドールマンはもっと素早く動き、それを交わす。空からはヌンチャクを持ったゲムスラーが妹・レッドバットンの仇と狙って来る。

『コンドールハリケーン!』

烈風が魔人コンバット達を一瞬にして吹き飛ばすと、空から攻撃してくるゲムスラーに対しベルトのコンドールマウスから小型ミサイルが発射された。

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『コンドールミサイル!』

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小型ミサイルはゲムスラーの背中を直撃、羽をもぎ取られたゲムスラーは落下して地面に叩きつけられた。残りの力を振り絞って戦うが、ゲムスラーの姿は人間態レオナの姿に変わり、レオナはさらに老婆の姿になると溶けて消滅してしまった。トライアングル作戦の一角が崩れた。

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それを見たサラマンダーは、すかさず腹部からヘビのような頭部を出して高熱のサラマンダーファイヤーで攻め立てた。そして、マダムバーベQが素早い動きで6本の巨大フォークをコンドールマンの足元へ投げつける。あっという間にコンドールマンは、円形状に突き刺さった6本の巨大フォークの檻の中にいた。そして、マダムバーベQ が手にするコントローラによって6本の巨大フォークが突然白く明るく光り出すと、光のドームに包まれたコンドールマンはもがき苦しみ出した。

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『必殺バーベQレンジ!お前に焼き殺されたバーベQの恨みを込めて私が作った、死刑用レンジだ!』

(ナレーション;三位一体の一角、ゲムスラーは倒れた。しかし、マダムバーベQの新兵器・バーベQレンジに閉じ込められたコンドールマン。危うし!コンドールマン)
(終わり)


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