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ダイヤモンド◇アイ(24・終) [ダイヤモンドアイ・ドラマ3]

今回は、第13話《キングコブラの大決戦!/ 後編》を取りあげます。

【前回までの話は・・・湯浅博士が発明したレーザー光線を使って、源海龍は日本人の大量殺りくを決行しようとしている。このハリケーン最終作戦のために実験中の博士を誘拐したが、博士は集光レンズを持っていなかった。やがて、車窓から捨てたタバコの空き箱の中にそれがあることが発覚し、偶然それを拾ったキャプテンという男児が一味に狙われることに。誘拐されてきたキャプテンの命を助けるため、湯浅博士は新しい集光レンズ作りに協力する。誘拐されたキャプテンを助けるためにアジトへ潜入したライコウだが、ワナにかかってレーザー光線の標的にされようとしていた・・・】

◆キャプテンを見つけたのも束の間、ライコウは源海龍のワナにはまり、キャプテンと共に真っ暗な部屋に閉じ込められてしまった。キャプテンを呼びながら声で居場所を確認すると、ライコウは手探りで彼の手をしっかりとつかんだ。

『キャプテン、オレに捕まってろ!』

真っ暗なこの部屋には赤外線ライトが点灯している。特殊なゴーグルを着けた朱玉には、ライコウとキャプテンの姿がよく見えるのだ。源海龍に言われ、ふたりを仕留めるために部屋へ入っていく朱玉。じっと動かないライコウを見て、朱玉はライコウに話しかけた。

『ゴーグルを着けないお前はめくら同然。覚悟を決めたかい!』

だが、ライコウの野生の勘は、朱玉の発した声から、自分との位置と距離を大体割り出していた。だが、如何せんレーザー銃を撃たれては敵わない。後ろへ下がろうとして、ライコウは壁の柱に付いているコンセントに手が触れた。ライコウは一瞬、もしこれが通電していればアイを呼べるかもしれない、と思った。

ライコウが何も見えないことに油断が生じたのか、朱玉は少々ライコウに近づきすぎた。ライコウは低い姿勢から朱玉の足をつかんで、二人は争いになった。その拍子に朱玉はレーザー銃とゴーグルをどこかへフッ飛ばしてしまい、何も見えずにオロオロする。一方のライコウは壁伝いにさっきのコンセントを探すと、ポケットの中からバイクのキーを出して、コンセントに差し込んだ。

コンセントがスパークして光り、アイリングをその光にかざして、ライコウはダイヤモンド・アイを呼んだ。

『アイよーっ!』
『ダイヤモンド・アイ、登場!外道照身、霊波光線!正体みたり!前世魔人ケロキャット!』
『あ~ら、バレタわ~!』

アイの目から出た青い光線は、朱玉を醜い外道の姿に変えた。

『人殺しの武器のために、罪も無い人間を苦しめる外道め!観念しろ!』

ケロキャットにロイヤルパンチを発射したアイに、ケロキャットはペンダントに隠していた「対ロイヤルパンチ用」武器を披露した。それは鋼鉄製の防護盾を5枚並べて、ロイヤルパンチを見事に弾き返して見せた。

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必殺技が効かないアイが呆然としていると、ケロキャットは防護盾を手裏剣のように飛ばしてアイに投げつけた。今度は反撃とばかりに、先端にトゲの付いた打撃武器を振り回してアイを攻め立ててくる。アイはステッキでケロキャットのその攻撃を避けながら、ライコウ達を逃がす手段を考えていた。

『甲太郎、脱出しろ!』

ダイヤつぶてを一粒投げて、アイは部屋の一部を破壊した。ライコウはキャプテンを脇に抱えると、破壊した穴から急いで脱出した。

その頃、五郎とカボ子はライコウの後を追っていた。ライコウのバイクが乗り捨てられている場所を捜索しているうちに、ライコウの手袋を見つけ、アジトへの秘密の通路を発見したふたり。縄ばしごを降りてアジトへ潜入した二人は捕まっている湯浅博士を発見し、解放した。

ケロキャットとアイの戦いは続く。クサリガマのようにブンブンと振り回しながら、先端のトゲの部分がアイを襲う。アイはステッキでそれ弾くと、トゲの部分がケロキャットの腹部に突き刺さった。苦しむケロキャットに、アイはロイヤルパンチでとどめを刺した。

湯浅博士を連れた五郎とカボ子がアジト内を出口を求めて探し回っていると、通路の角でキャプテンを連れたライコウと出会った。出口の場所を記憶しているライコウは、最後尾にいて順路を声でリードしながら、4人を無事に脱出させた。そして、最後にライコウがハシゴを登って行く。先に登った4人が後ろを気にしながら地上を走っていると、レーザー銃を持った源海龍がキャプテン、博士、五郎、カボ子の4人の行く手を遮った。

『動くな!』

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(一歩でも動いたら、この子の命がないぞ!)

源海龍は、勝ち誇るように笑っている。だが、ケロキャットを倒したダイヤモンド・アイが、源海龍の背後に出現した。源海龍は素早く動いてキャプテンを人質に取ると、レーザー銃を突きつけた。

『一歩でも動いたら、この子の命はないぞ!アイ、ステッキを捨てろ!』

キャプテンは「駄目だ」と叫ぶが、アイはステッキを地面に刺すと少し後ずさりした。キャプテンを人質に取った源海龍は、ちょうど三角形の頂点にいる。右手側にアイ、左手側にカボ子達、そしてカボ子達の後方にライコウがいる。源海龍の位置からは、敵をひと目で見渡せないのだ。アイを見ている時、源海龍にはライコウの動きが見えていない。ライコウはそのことを知ると、源海龍が背を向けている今、思い切って前に動いた。だが、動きを察知した源海龍は、ライコウを狙ってレーザー銃を撃った。レーザーは外れて、地面が爆発を起こした。

このスキを見逃さず、アイは地面に刺したステッキを素早くつかむと、キングコブラに向かって目から青い光線を照射したのだ。

『外道照身、霊波光線!』

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(外道照身、霊波光線!)

身体がしびれてレーザー銃を落とし、源海龍はその正体を現した。

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(あ、バ~レ~タ~カ~!)

『汝の正体見たり!前世魔人キングコブラ!』
『あ、バ~レ~タ~カ~!』
『この世で悪行の限りを尽くす外道め!地獄へ封じ込めてくれる!』
『何を、小癪な!』

アイとキングコブラの雌雄を決する時が来た。二人が戦っているこの間に、ライコウは五郎とカボ子にアジトを爆破するよう耳打ちした。

悪魔の空間から魔剣を取り出したキングコブラは、ビュンビュンと剣を振り回しながらアイに迫る。その魔剣を、アイはステッキで受け止める。アイはロイヤルパンチを放つが、魔剣をバットのように使って、その火球を打ち返すキングコブラ。

アイとキングコブラは互いにジャンプし、二人が空中で交わった瞬間、決着はついた。着地した二人は、互いに背を向けて風に吹かれたまま立ち尽くす。ふたりが同じタイミングで振り返ると、アイのステッキは真っ二つに折れていた。それを見て笑うキングコブラだが、その笑い声はやがて「うっ、ぅぅぅ」苦痛に変わった。彼の左腹部からは、黄色い血が噴き出していた。

アイの一声で折れたステッキはつながり、キングコブラも呪文のような言葉を短く唱えると、周囲が暗くなって悪霊世界への入口が開いた。傷を負ったキングコブラは、逃げるつもりなのだ。

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(手負いのキングコブラは悪霊世界へ逃げる)
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(逃がしはせぬ!)

「逃がしはせぬ!」アイは言うと、ドクロの形をした悪霊世界の入口めがけてロイヤルパンチを撃ち込んだ。それは大爆発して、粉々に砕け散ってしまった。はたしてキングコブラは死んだのか?!アイに駆け寄ってくるライコウとキャプテン、それに湯浅博士を見て、アイは言った。

『みんな、無事だな』
『うん!』

急いで走ってくる五郎とカボ子がライコウ達に合流するなり、五郎が大声で叫んだ。

『みんな、伏せろ!』

ドーンという大きな音が2度3度繰り返し、源海龍のアジトは大爆発を起こした。これで湯浅博士のレーザー光線は悪事に使われることはなくなり、源海龍のハリケーン作戦もつぶすことが出来たとライコウは思った。しかし、アイは言う。

『キングコブラは悪霊の世界へ去った。しかし、いつまた現れるかもしれぬ。油断してはいけない。甲太郎。この世に悪がある限り、正義と愛のために献身しようぞ。それが、我々の使命なのだ』
(キングコブラ編・終わり)


★★★★★★★★★★★★
痛手を受けたキングコブラは、娘のヒメコブラに日本征服を託す《ヒメコブラ編》が第14話からはじまりますが、またの機会に!



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