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快傑ライオン丸(23) [ライオン丸・ドラマ3]

今回は、第31話《怨みの魔剣 オロチジュニア・前編》を取りあげます。

原作;うしおそうじ
脚本;馬嶋 満
企画;うしおそうじ 別所孝治
音楽;小林亜星
殺陣;渡辺高光
監督;石黒光一 


【前回までの話は・・・失意の底にいた獅子丸は、何かを求めて単独行動をしてしまった。「枯れ葉を落とさずに枯れ枝を斬れ」という山寺の和尚の問いに、懸命に答えを探し求める獅子丸。そんな時、三兄弟の合体怪人ドクロンガが現れ、怪人との戦いで力を合わせることの大切さを、獅子丸は学んだ。沙織と小助の許へ戻り、獅子丸はふたりに謝罪した。その時に小助が発したひと言が、和尚の問いに活路を見いだした・・・】

◆獅子丸、沙織、小助の三人の足は、一路故郷の飛騨を目指していた。一度飛騨へ帰り、ゴースンの手がかりを見つけて出直すつもりであった。だが、飛騨の山里、そこは三人の育ての親であり恩師でもある果心居士が、ゴースンの派遣した第一の使者オロチによって殺された土地でもあった。

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そのオロチの息子であるオロチジュニアは、この飛騨の地で金砂地の太刀を持つ獅子丸を見つけるため、若い剣士を見つけては半月刀と口から出す火炎放射で襲撃をしていた。そして、若い剣士の太刀を奪っては、金砂地の太刀かどうかを確認した。今度もまた違っていたことに、オロチジュニアはイライラを募らせていた。

(ナレーション)故郷飛騨へ帰ってきた獅子丸たちは、まず果心居士の墓へ向かった。だが三人は、ゴースンを倒した時に初めて果心居士の弔いを出すことを誓っていた。だから仮の粗末な墓は、荒れ果てているに違いなかった。

獅子丸たちが、ただ土を盛っただけの粗末な墓へ歩いて近づいていくと、すでにそこには花を手向けて手を合わせるひとりの若い女性がいた。女性は獅子丸たちを見て、少し警戒している様子だった。

『脅かしてすまぬ。我々は怪しい者ではありません』(獅子丸)
『私達は、その墓の人にゆかりの者です』(沙織)
『この花は、あなたが手向けてくださったのですか?』(獅子丸)

女性がハイと答えると、三人は笑顔で会釈をして、心からお礼を言った。

『それは、かたじけない。我々は、果心居士を親と思い、師と仰いで参った者です』

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獅子丸はそう言うと、三人それぞれが名を名乗り、その女性は由比(ゆい)と名乗った。獅子丸は由比に、なぜ果心居士のことを知っているのかを訊ねた。

『実は、果心居士様の書かれた覚書(おぼえがき)を見て。私の父は果心居士様とは古いお付き合いで、なんでも一緒にインドに渡った仲だとか』

果心居士と同様、由比の父もジャラモンの教えを受けた門下生であるという。話の途中で、下男の佐九郎が水汲みから戻ってくると、由比は急に無口になった。佐九郎が屋敷へ戻るよう由比を促したため、由比は軽く会釈をして去って行った。獅子丸は、あの娘が何かを知っているかもしれないと思った。

『お師匠様の覚書。ゴースンの手がかりがつかめるかもしれない・・・』
『これも、お師匠様のお導きかもしれないね』

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小助がふと、つぶやいた。果心居士の墓の前で、三人はジッと手を合わせた。獅子丸の脳裏には、今までのゴースン魔人や大魔王ゴースンとの戦いの日々が蘇っていた。

獅子丸は、思った。あの由比という娘は、きっと何かを知っていると。娘が何も知らないとしても、ジャラモンに渡ったという父が、きっとゴースンの何かをつかんでいるに違いない。

『沙織、小助、行くぞ。果心覚書(かしんおぼえがき)を、なんとしても手に入れるんだ!』

(ナレーション)怪人オロチジュニア。果心居士を殺して獅子丸に討たれた、オロチの子供である。彼は形見の半月刀を研ぎながら、片時も父親の仇、ライオン丸を忘れることは出来なかった。そして今、物見(敵の様子を探る者のこと)のドクロ忍者からオロチジュニアの許に、獅子丸たちが飛騨に着いたことが報告された。

もう一度由比と会って、果心覚書についての話を聞きたいと思う獅子丸たちは、村人から由比について情報を得た。それによると、果心居士の墓と円仁寺にある母の墓へ、ふた月に一度お参りにくるという。獅子丸たちは早速、円仁寺という寺へ行くことにした。

獅子丸たちが円仁寺の山門をくぐると、数十メートル先に下男と共に歩く由比の姿が見えた。あとを追おうとすると、突然半月刀が飛んで来て、まるで意志があるかのように獅子丸を何度も襲うのだった。

『待っていたぞ!獅子丸』
『お前は?』
『お前に敗れたオロチの息子、オロチジュニア。オヤジの仇、覚悟!』

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獅子丸を親の仇と付け狙うオロチジュニアは、執拗に半月刀を飛ばして獅子丸を襲うのだった。獅子丸は、沙織と小助に由比のあとを付けるよう告げると、太刀を抜いてオロチジュニアに向かっていった。

沙織と小助は、下男と由比を尾行した。そして、一刻も早く由比に会いたい獅子丸は、怪人を早く片付けるため、ライオン丸に変身した。

『ライオン丸、見参!』

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父の形見の半月刀を使い、オロチジュニアは父の復讐戦に燃える。だが、ライオン丸にしてみれば、今は怪人との戦いに時間を費やす暇は無い。ライオン丸はジャンプした瞬間に、姿を隠した。

『クソゥ。逃げられたか!』
(つづく)

★★★★★★★★★★★★
果心覚書に出てくる7人のジャラモンの門下生、果心居士の修行仲間を獅子丸たちが追っていく旅が、ここから始まる。



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