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【改】仮面ライダーストロンガー14 [ライダーストロンガー・ドラマ1]

《第35話 帰ってきた男!その名はV3!!(前編)》
原作;石ノ森章太郎
脚本;鈴木生朗
企画;平山 亨 阿部征司
技斗;岡田 勝
監督;内田一作

【ヘビ女】
【マシーン大元帥】
【ジェネラルシャドウ】登場


【前回までの話は・・・ デルザー軍団の改造魔人たちと互角に戦える超電子の力を、正木博士からもらった城茂。その力を使って岩石男爵と狼長官を倒したストロンガーの前に、新たな改造魔人・ヘビ女が出現。立花藤兵衛や子供たちがヘビ人間にされるという危機を乗り越え、チャージ・アップしたストロンガーは、超電急降下パンチで隊長ブランクを仕留めた・・・】

◆城茂は、デルザー軍団の根拠地として奇岩山が怪しいと睨む。アジトへの入口を求めて、山頂へ向かう道筋を二手に分かれて探していた。すると、立花藤兵衛のジープが突如エンストを起こしてしまう。

『おかしいなぁ。エンストなんかする車じゃ、無いんだが・・・』

車から降りてボンネットを開けようとした藤兵衛の助手席に、一匹のヘビが空から降ってきた。驚いた藤兵衛がヘビを見た途端、ヘビの目が赤く光って藤兵衛は暗示にかかってしまう。カブトローに乗った城茂も懸命に山頂への道を探していて、前方から藤兵衛のジープがやってくるのが見えた。

『おやっさん、アジトへの道は見つかりましたか?』

大声で問いかける茂に、ジープはスピードをグングン上げて向かってくる。このままではぶつかってしまうと思った茂は、直前にジープを避けた。だが、藤兵衛のジープは、カブトローを追いかけるようにユーターンして来た。必死に逃げる茂。

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様子がおかしいことに気づいた茂は、振り向いた時の藤兵衛の顏を見て解かった。藤兵衛の額の中央に付いたヘビのウロコに、見覚えがある。以前に藤兵衛と子供たちがヘビ女に捕まり、全員がヘビ人間にされた時にも、額にヘビのウロコが付いていた。

『さては、ヘビ女の仕業だな!』

解決策はある。ウロコさえ剥ぎ取ってしまえば、すぐに元の人間に戻るのだ。だが、この付近では道幅がせまく、切り立った崖が多い。茂は、藤兵衛のジープに追いかけられているうちに崖っぷちに追い詰められ、とうとうジープで追突されてしまった。

崖から真っ逆さまに落下していく茂。一方、カブトローとジープが追突したショックで額をハンドルに打ちつけた藤兵衛は、ヘビのウロコが取れて正気を取り戻した。車から降りた藤兵衛は、あと数十センチ前方に進んでいたら崖から転落していたことに気付いて、冷や汗をかいていた。そっと崖下を覗いたとき、カブトローが転落していることに驚く藤兵衛。

『すると・・・まさか・・・』

崖の下にいるであろう城茂を探しに、藤兵衛は崖を降りて行こうとする。だが、あまりの急斜面なため、迂回して下りるより他に方法がないのだ。

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その頃、崖下で気を失っている城茂の身に、大変なことが起きていた。1匹のヘビが空から降ってきて、失神している茂の腹部の上に落ちた。そして、それがヘビ女に変身したのだ。茂の首筋に噛みついて体内の電気パワーをほとんど吸い取り、代わりにヘビの毒液をたっぷりと注入していった。

『いくらお前でも、これでもうおしまいだ・・・』

城茂を探す立花藤兵衛の声が近づいてきたため、ヘビ女はスッとその姿を消してしまう。奇岩山のアジトで王座のイスに腰かけながら、ドクロのワイングラスに映るヘビ女の行動をずっと見ていたジェネラルシャドウは、満足そうに言った。

『どうやら、城茂を仕留めたようだな・・・さすがに俺が頼みにするヘビ女だ』

(ナレーション) 【それより終週間前、エジプトのアレクサンドリアを出港した一隻の貨物船があった。やがてその船は、日本の神戸港へ到着した】

神戸港に到着した貨物船から降ろされた木箱の積み荷は、警備員が見守る中、10数名の船員によって慎重に貨物倉庫へと運ばれていった。その様子を、陰からジッと見ている二人の男がいた。

(ナレーション) 【その頃、あたかもその貨物船を追うようにして、黒いテンガロンハットにサングラスをかけ、黒いコートを着た青年が大阪国際空港へ降り立った。その青年はタクシーを拾うと、神戸港へ向かうよう告げた】

貨物倉庫へ侵入した二人の男は、金目当てのチンピラであった。先程運び込まれた木箱に何が入っているのかも知らずに、その木箱を開けようとしている。釘抜きを使って、1本1本釘を抜いていく片方の男。フタを開けたとき、中から出て来た物を見たリーダーの男はガッカリした。

『こりゃあ、棺桶(かんおけ)だ。それもエジプトのピラミッドの中に眠っている何千年も昔の棺桶だ』

そう話している最中に、その棺(ひつぎ)のフタが勝手に開いて、中からミイラが起き上がった。ミイラの包帯がどんどん中を舞うように取れて行き、中から出現したのはマシーン大元帥と呼ばれる半機械人間だった。その姿は、左半身が人体模型のような血管の浮き出た人間、右半身が何かの機械のようである。

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『オレの姿をみたな!』

額の十字架から熱光線が出て、ふたりの男達はあっという間にガイコツにされてしまった。2体のガイコツはそのあとサラサラに崩れて、大きな砂山が一つ出来上がっていた。半機械人間・マシーン大元帥は、棺の中に隠れていた数名の直属の戦闘員たちを呼びだして、雄叫びを上げた。

『者ども!日本征服の第一歩だ!』

その時、コツコツと響く靴音がこちらへ向かってくるのを聞いたマシーン大元帥は、部下たちを連れてその場から姿を消してしまう。開かれた木箱と砂山を見たその靴音の主は、「ひと足遅かった」ことを感じるのだった。

この靴音の主は、大阪国際空港へ降り立った黒づくめの青年である。何かを追ってここまで来たが、発見する前にそれは行動を起こしてしまった。もう一刻の猶予も無い。青年はバイクに乗ると、一路東京を目指した。

奇岩山の麓で、崖から転落した城茂をやっと見つけた立花藤兵衛は、意識不明の茂に声をかけ続けていた。しばらくして、城茂は目を開けた。だが、動くのは口だけで、身体が言うことを聞かない。

『茂、しっかりしてくれ!こんなことぐらいで、お前がくたばってどうするんだ!』
『おやっさん・・・ヘビ女の毒にやられて・・・身体がうごかない』

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藤兵衛は茂をストロンガーに変身させるため、両手の皮手袋を脱がしてコイル状の左右の手を胸の前でクロスさせるように置いた。だが、ヘビ女に電気パワーを吸い取られているため、残り少ないエネルギーで両手をこすり合わせてもスパークは起きない。そこで茂は一計を案じ、カブトローをここへ持って来るよう藤兵衛に頼むのだった。(つづく)


★★★★★★★★★★★★
デルザー軍団の後期怪人たちは、改造魔人ではなく「半機械人間」と呼ばれている。




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