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【改】仮面ライダーストロンガー16 [ライダーストロンガー・ドラマ1]

《第36話 三人ライダー対強力デルザー軍団!(前編)》
原作;石ノ森章太郎
脚本;大野武雄
企画;平山 亨 阿部征司
技斗;岡田 勝
監督;内田一作

〖マシーン大元帥〗
〖ヨロイ騎士〗
〖磁石団長〗
〖ジェネラルシャドウ〗登場


【前回までの話は・・・ デルザー魔人たちとのパワーの差に圧倒されていたストロンガーに超電子回路がセットされ、チャージアップ・ストロンガーとして蘇った城茂。超電子の力でシャドウ直属の部下・ヘビ女を倒したが、ストロンガーの為に遅れている日本征服計画を進めるため、エジプトから最強魔人・マシーン大元帥が日本に上陸した・・・】

◆『ジェネラルシャドウ。お互い元気で、何よりだな』
 『あ、あんたは・・・あんたまで、現れたのか・・・』

頼みのヘビ女までストロンガーに倒され、次の打つ手を考えあぐねていたジェネラルシャドウの前に、デルザー最強魔人のマシーン大元帥が出現した。

『もうすぐ、この日本でおもしろいことが起きるぞ・・・ムフフフ』

アマゾンから磁石団長を呼び寄せ、そしてスペインからも魔人を一人連れて、マシーン大元帥が日本に上陸した目的は一つであった。

『たった今から、デルザー軍団の指揮はこのワシが執る!不承知か?』
『あ、いや・・・しかし、日本ではわたくしが・・・』
『そのお前が役に立たないから、こうして大元帥様が直々にお見えになっているのだ!』

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怒りを込めた口調で、磁石団長が横から口を出した。遅々として進まない日本征服計画を見兼ねたマシーン大元帥が、部下を引き連れて乗り出して来たのであった。

『いよいよ、日本総攻撃を開始する。デルザー軍団の手で、日本中を火の海で覆い尽くすのだ!』

マシーン大元帥はそう言うと、まず愛知県の四日市、続いて東京の順で、大火災を引き起こして人々を混乱させるという計画を練っていた。

『四日市には、誰を?』(シャドウ)
『ヨロイ騎士が、向かっている』

磁石団長の言葉に、自分も四日市へ向かう手筈を整えるとシャドウが言った。すると大元帥は、それには及ばないと言う。

『しかし、ストロンガーが嗅ぎ付ける恐れが・・・』
『大丈夫だ。ストロンガーは、四日市には行けぬ』

シャドウの言葉をさえぎるようにして、大元帥は落ち着き払って答えた。それを受けて、ストロンガーの身体を強力なマグネット・パワーで麻痺させてやると、磁石団長が自信満々な態度をみせた。

『ストロンガーは、この俺がやる。さて、行ってくるか!』

幼稚園の送迎バスが、街中でフラフラと左右に揺れながら走っているのを見かけた城茂と立花藤兵衛。中からは、子供たちの泣き声が聞こえてくる。

『おやっさん、何かおかしい!』

様子がおかしいバスを見た茂と藤兵衛は、その送迎バスの後を追うことにした。バスは運転手のハンドル操作を無視して、町の中心からどんどん外れて行く。茂はカブトローのスピードを上げると、バスの右横に並んだ。そして、運転手に向かって状況を問いかけたところ、「何かに引っ張られるように、どんどん進んでいく」と運転手は答えた。

このまま走って行けば道は無くなり、その先にある沼の中へバスは突っ込んでしまう。そうなる前にバスを止めようと、茂はカブトローに乗ったままストロンガーに変身した。

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沼の手前十数メートルの地点でストロンガーはバスの正面に立ちはだかると、両手でバスを押さえながら両足を踏ん張り、必死にバスの勢いを止めようとした。やっとのことで、バスは停止した。

『そうはさせぬ!俺様は、磁石団長だ!』

その声にストロンガーが後ろを振り向くと、初めて見るデルザー魔人の姿がそこにあった。すると、ふたたび大きな力が働いて、ジリジリと沼の方へバスは進んでいく。

沼をはさんでバスの反対側の位置にいる磁石団長は、強い磁力を発してバスを沼に引きずり込むつもりだ。バスのフロントガラスの上方に大きなU字型磁石が三つ付いており、磁石団長の身体から発するマグネット・パワーがそれに作用して、吸引しているのだ。そのことに気づいたストロンガーはU字型磁石をすべて取り払い、バスは完全に停止した。

『おのれ、ストロンガーめ!』
『おやっさん。今のうちに子供たちを頼む!』

磁石のカラクリがバレた磁石団長は、ストロンガーに向かって大ジャンプして近づいてきた。ストロンガーは磁石団長を迎え撃つが、バスから降りた子供たちが出来るだけ遠くへ逃げるまで、磁石団長と組み合ったまま動かないようにしている。

藤兵衛が子供たちを安全なところまで連れて行ったことを知らせると、ストロンガーは今度は本気で磁石団長と対戦した。だが、磁石団長の持つ棒磁石のような形の武器から強力な磁力が出て、それはストロンガーを引き付けようとするのだ。

『吸引マグネット!お前の超合金製の身体が、命取りだな!』

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ジリジリと吸い寄せられていくストロンガーに、磁石団長は隠し持っていたミニ磁石を数個投げつけた。それらが発する強力な磁力がストロンガーの身体の電子部品を狂わせ、身体から煙が出てきた。

『あ、頭が痛い。何とか逃げ出さなくては・・・』
『ストロンガー!磁力を替えろ!』
『そうだ・・・マグネットパワー・チェンジ!』

立花藤兵衛のひと言で、ストロンガーは窮地を脱した。ミニ磁石がストロンガーの身体に貼り付いているのは、異極どうし(プラスとマイナス)だからだ。同極どうしにしてしまえば、磁石は反発して離れて行く。

貼り付いて来た磁石と同極の身体にチェンジしてミニ磁石をはがしたストロンガーは、反撃に転じた。ところが、対峙する二人の間を割って、ジェネラルシャドウが現れたのである。

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『口ほどでもなかったな、磁石団長。お前の出番は終わった』
『うーん、黙れ黙れ!おのれストロンガー。覚えておれ!』

磁石団長は敗戦を認め、姿を消した。シャドウは、ストロンガーにこう言った。

『デルザー軍団の狙いは、お前を東京にくぎ付けにする作戦だ』
『貴様、本当の狙いは何だ!』
『さしずめ、四日市の石油コンビナートなんかは、ちょうどいい場所だからな。そろそろ攻撃の時間だ。今から駈けつけても、間に合わん!フフフフ』

そう言って、シャドウは姿を消した。いくらストロンガーでも、東京から三重県四日市まで数分で行けるわけがない。敵のかく乱作戦に、まんまとはまってしまったのだ。

その頃、四日市の石油コンビナート・タンクでは、マシーン大元帥が連れて来たもう一人の魔人・ヨロイ騎士が火薬を仕掛けていた。

『この石油コンビナートを爆破させ、四日市を火の海に包んですべてを灰にしてやる!』
『それまでだ、ヨロイ騎士!』

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『ん、お前は神敬介!』
『こんなことだろうと、スペインからお前を追って来たんだ!』

神敬介、またの名を仮面ライダーX!被害が出ないように石油タンクから距離をおく目的で、ヨロイ騎士と配下の戦闘員達を貨物操車場に誘い込んだ神敬介は、貨車の上までジャンプすると、両手を高く上げてXライダーに変身した。

『大・ヘンシン!トォォッ』 (つづく)


★★★★★★★★★★★★
仮面ライダーXの当初の変身ポーズは、「セッタップ!(Set up)」と叫んで、レッドアイザーとパーフェクターという部品?を顔に装着する仕草での変身だったが、マーキュリー回路を装着した後からは、腕を大きく回して「大変身」と叫ぶやり方に変わってしまった。Xライダーの特徴が消えてしまい、とても残念である。

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【改】仮面ライダーストロンガー17 [ライダーストロンガー・ドラマ1]

《第35話 三人ライダー対強力デルザー軍団!(後編)》

【マシーン大元帥】
【ヨロイ騎士】
【磁石団長】
【ジェネラルシャドウ】登場

【前回までの話は・・・ 日本征服がなかなか進まないため、デルザー軍団は最強魔人マシーン大元帥を日本へ上陸させた。日本支部の指揮権をシャドウから取り上げたマシーン大元帥は、ヨロイ騎士に命じて四日市石油コンビナートの爆破を企むが、そこへXライダーが現れた・・・】

◆マシーン大元帥がスペインから連れて来たもう一人の魔人・ヨロイ騎士は、部下に命じて四日市コンビナート内の石油タンクに、着々と爆薬をセットしていた。だが、ヨロイ騎士の動きを察知したある男が、スペインからヨロイ騎士を追って日本へやってきていた。

『それまでだ、ヨロイ騎士!』
『お前は、神敬介!』

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神敬介は、被害が出ないよう石油タンクから遠ざかりながら、貨物操車場でXライダーに変身してヨロイ騎士と戦った。だが、ヨロイ騎士が左右の手に1本ずつ持った短剣とサーベルを頭上で交差させると、その交点から「高速熱線」が発射された。それは石油タンクに当り、仕掛けられた爆薬と共に大爆発を起こしてコンビナートは炎に包まれてしまう。

『しまった!』

こうなっては、少しでも早くヨロイ騎士を倒すことだ。Xライダーはベルトからライドルを引き抜くと、ライドルスティックに変化させてヨロイ騎士に殴りかかった。ヨロイ騎士は、逃げると見せかけて工場内のプラント(大きな生産設備)付近へ移動すると、短剣とサーベルをふたたび交差させて、今度は照準をXライダーに合わせた。

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そのとき、プラントの屋上から先端を輪にしたロープがヨロイ騎士の左腕に投げられ、その動きを封じた若者がいた。白のスーツで身を固めたこの若者は、スーツを脱ぎ捨てると野生児のような身のこなしで、襲い来るヨロイ騎士の戦闘員達と戦った。

『誰だ、お前は!』(ヨロイ騎士)
『アマゾン!』(Xライダー)

左腕にギギの腕輪をしたこの若者は、両腕を交差させながら変身した。
『アー、マー、ゾーン!』

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アマゾンライダー。彼もまた、南米にいた磁石団長を追って、アマゾンの奥地から日本の危機に駆けつけてきたのである。ヨロイ騎士対Xライダー・アマゾンライダーの対決。だが、ふたりライダーといえども、改造魔人ヨロイ騎士は手強い。

Xライダーがライドルスティックを投げつけて高速熱線の発射を阻止すると、この戦いを不利とみたヨロイ騎士は、ふたりの前から姿を消し去った。

『アマゾン!』(Xライダー)
『ああ、よろしく!』(アマゾンライダー)

仮面ライダーとしての仲間意識がそうさせるのか、ヨロイ騎士を退却させたチームワークの良さが光る。そして初対面ながら互いの気持ちが通じている二人は、ガッチリと握手をした。

奇岩山のアジトには、四日市コンビナート爆破に失敗したヨロイ騎士が戻って来ていた。Xライダーとアマゾンライダーの為に、作戦が失敗したことを報告するヨロイ騎士。東京と四日市での爆破作戦が仮面ライダー達のために失敗に終わったことを心の中でほくそ笑んでいるジェネラルシャドウは、ドクロのグラスを傾けながら、マシーン大元帥に訊ねた。

『大元帥。次の作戦は、いかなる術をお使いなさるおつもりですかな?ひとつ、お手並み拝見といきたいですな』

目をつぶってしばらく考え込んでいた大元帥は、パッと目を開けるとこう言った。

『ある。とっておきの手が、な・・・』

その頃、城茂は磁気探知機を作り、カブトローに装備し終えていた。磁石団長が行動を起こせば、この磁気探知機に引っかかるはずだ。ただし、この探知機の有効範囲は、半径10キロ以内であった。

立花藤兵衛の情報では、四日市コンビナートの破壊は最小限に食い止められたという。藤兵衛に連絡係を頼むと、磁気探知機を積んだカブトローで、城茂は都内を走り回ってみることにした。

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マシーン大元帥が言う「とっておきの手」とは、磁石団長のマグネット・パワーを増幅させて、羽田空港を離陸するジェット旅客機を墜落させる作戦であった。航空燃料を満載した旅客機が地上へ激突すれば、大惨事になる。磁石団長直属の科学者たちが作り上げたマグネット・パワー増幅装置に、磁石団長が座った。

『早速、準備にかかれ!』

増幅装置のスイッチが入れられてしばらくすると、羽田空港を離陸した直後の旅客機から管制塔へ緊急連絡が入ってきた。

『コントロールタワー、操縦かんが動かない!』
『原因はなんだ?!』
『解からない。まるで磁石に引き寄せられていくようだ!』

定時連絡を入れた城茂は、1時間の間に2機のジェット旅客機が墜落事故を起こしたことを、藤兵衛から聞かされる。これはデルザー軍団の仕業に違いないと直感した城茂は、羽田方面で磁石団長を捜索することにした。

羽田空港に程近い場所にある2階建のコンクリート製の建物の近くでカブトローを止めた城茂は、突然磁気探知機の針が大きく振れるのを見た。

『これは・・・近いぞ!』

建物の中を探ろうとした城茂の前に、ヨロイ騎士と戦闘員達が出現した。

『これ以上、一歩も通すわけにはいかん!』

磁気探知機の針が、激しく振れている。目の前を離陸していくジャンボジェット機が狙われているに違いないと思った城茂は、手袋を脱ぎ捨て変身した。

『ヘンシン ストロンガー!』
『カチュー!(ヨロイ騎士の叫び声)』

すると、クルーザーに乗ったXライダーとジャングラーに乗ったアマゾンライダーがこの場に現れた。ヨロイ騎士をふたりに任せて、ストロンガーは磁石団長を探しにビルの中へ入って行った。

ビルの2階の一室でマグネット・パワー増幅装置に座っていた磁石団長を見つけ、装置から引きずり下ろすと、ビルの外へ追い出したストロンガー。チャージアップ・ストロンガーに変身すると、磁石団長の両脚をつかんでブンブン振り回し、両手を放して投げ飛ばしてしまった(超電ジェット投げ)。

一方、ヨロイ騎士を両脇から抱えて動きを封じていたXライダーとアマゾンは、超電ジェット投げを食らって超高速で飛んで来る磁石団長に、タイミングを計ってヨロイ騎士をぶつけたのである。両者は上空でぶつかり、抱き合ったまま地上に激突して大爆発した。

ジープでやってきていた立花藤兵衛は、ストロンガーとXライダー、アマゾンが力を合わせて敵を倒したところを目の前で見ていた。藤兵衛は走って三人ライダーへ近寄ると、言葉をかけた。

『おお、よくやった(X、アマゾンと握手する)。紹介しよう、ストロンガーだ。(ストロンガーに)お前の先輩の、Xとアマゾンだ』
『お話は、よく聞いていました。よろしく』

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ストロンガーが握手を求めると、アマゾンもXもストロンガーの右手に重ねて手を置いた。そして、うれしそうにその上から両手を重ねる立花藤兵衛。だが・・・

『喜ぶのはまだ早いぞ。我々は不死身だ。次に会う時は、お前達が死ぬときだ。楽しみに待っていろ!』 

たった今死んだはずの魔人たちの声が、三人ライダーと藤兵衛の耳にハッキリと聞こえていた。
(終わり)


★★★★★★★★★★★★
歴代のライダー達は、デルザー軍団の魔人たちとほぼ互角に戦っている。ストロンガー電キックが通じず、チャージアップしないと互角に戦えないことを考えると、歴代ライダー達の力はかなり上かな?

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【改】仮面ライダーストロンガー18 [ライダーストロンガー・ドラマ1]

《第37話 ライダー捕わる!デルザー万才!!(前編)》
原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山 亨 阿部征司
技斗;岡田 勝
監督;山田 稔

【マシーン大元帥】
【ヨロイ騎士】
【磁石団長】
【ジェネラルシャドウ】登場


【前回までの話は・・・ 磁石団長とヨロイ騎士を追って、別々に日本へ帰ってきたXライダーとアマゾンライダー。ふたりの協力によって、ヨロイ騎士の四日市コンビナート爆破作戦は最小限の被害で済んだ。磁石団長のマグネット・パワーでジェット旅客機を墜落させる東京壊滅作戦はストロンガーが阻止し、3人ライダーの活躍で磁石団長とヨロイ騎士は倒されたかにみえたのだが・・・】

◆奇岩山のアジトでは、新兵器の地震発生機が、マシーン大元帥によって動作テストされようとしていた。壁のスクリーンに注目する魔人たち。地震発生機のスイッチを入れようとするマシーン大元帥。

『では諸君!デルザー軍団の秘密兵器、地震発生機のテストを始める!よーく、見るがいい』

どこかの国の平和な町の様子が、映し出されている。その平和な町の景色が、一変した。突如地面がパックリと割れて、ビルや車が次々と吸い込まれるように落ちていく映像がスクリーンに映し出された。その町はあっという間に炎に包まれ、壊滅状態になった。

『これは・・・すごい威力だ!』
『まったくだ!』

感嘆の声を上げるヨロイ騎士と磁石団長。チャージアップ・ストロンガーに超電ジェット投げを食らって、ふたりは空中で激突死したはずだが・・・ふたりの魔人は生きていた。

『これを使って、日本中をズタズタにできる。まず、第一の攻撃目標は富士ダムの破壊だ!ストロンガーや他の仮面ライダーに、気付かれるなよ!』

マシーン大元帥は、磁石団長とヨロイ騎士に命令した。ジェネラルシャドウは、落ち着いた言動でこう言いだした。

『安心しろ。他のライダーはいざ知らず、ストロンガーは必ずこの俺が引き受ける・・・』

その頃、城茂と立花藤兵衛は、一緒に山路を走っていた。すると、突然斜面が崩れ大小の岩石が落下して来て、藤兵衛のジープに当りそうになった。

『おやっさん。大丈夫ですか!』
『どうも地震だったらしいな。(崩れた崖を指して)このとおりだ!』

だが城茂の調査では、この辺りは地震がおこるような地形ではないのだ。それがこの1週間に、5回も地震が起きている。

『するとデルザーの魔人どもが、また何か企んでいるのか!』
『おそらく、そうでしょう。そのへんを探って来ます』

城茂の予感は当たった。カブトローを走らせていると、こんな山の中なのに、車が突っ走る音をキャッチしたのだ。隠れるにはおあつらえ向きの長く伸びた雑草の陰に隠れて、茂は車が通りすぎるのを待った。

すると、何かの機械を積んだジープが、目の前を走りすぎて行った。ジープには、戦闘員と魔人が乗っていた。茂は相手に気付かれないように、ジープの後を追跡していくのだった。

高台の見晴らしの利く場所で、そのジープは停車した。ジープから少し離れた場所で停まり、隠れて様子をうかがう城茂。デルザーの奴らが何かを企んでいることは、間違いない。だが、茂のいるこの場所からでは、何をしているか様子がよく見えないのだ。

だが、茂が隠れているこの場所からさらに数メートル上に男が隠れていることを、茂は全く知らない。その男は、茂とデルザーの両方をじっと見つめていた。

富士ダムの破壊命令を受けたヨロイ騎士と磁石団長は、手始めに見晴らしの利くその場所から見えるガスタンクを地震発生機で破壊してみようと、相談していた。照準を合わせ、スイッチを入れようとするヨロイ騎士。

『待て!』

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何かが起きると感じた城茂は、それを止めなければと思い、とっさに飛び出していった。だが、その城茂の行動を阻止するかのように、男が後ろから茂に飛びかかってきたのだ。ふたりはもみ合いになり、斜面を転がり落ちながら、草まみれになってジープの前に落ちて止まった。その様子に驚く、魔人たち。

『じ、城茂!(富士ダム破壊の前の)道草は中止だ!』

城茂と男が争っている間に、ジープは逃げていく。城茂と男は、それでもまだ争っていた。男は両手を頭上に伸ばすと、掛け声をかけて変身した。

『ヤァー!』

変身したその姿が仮面ライダーに似ているため、城茂は驚きを隠せない。だが、デルザーに味方するようなら、たとえ仮面ライダーでも茂にとって敵だ。

『デルザーの新しい仲間か!』
『奴らは俺がやる!邪魔はさせん!』

茂はスキをみてストロンガーに変身すると、ススキが一面に咲く草原の中央で、ふたりは対峙してにらみ合った。そこへライダーV3が、割って入ってきた。

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『ふたりとも、止めるんだ!味方同士だ!』
『すると・・・』
『俺たちの仲間、ギリシャからやってきたライダーマンだ』
『君は、ストロンガーだったのか・・・』

屈託のない風見志郎の笑い声がして、V3は両者を握手させるのだった。

『ハハハハ。さぁふたりとも、手を握るんだ!』
『おーい、たいへんだ!』

そこへ、ジープを走らせて立花藤兵衛がやってきた。三人ライダーの姿を見て、足を止める藤兵衛。

『(ライダーマンを見て)あ、お前!』
『おやっさん!』(ライダーマン)
『お前も帰ってきたのか・・・よかった、よかった』
*前回ヘビ女を倒した時に、藤兵衛はV3と顔を合わせている*

『おやっさん。肝心のたいへんって、何ですか?』(ストロンガー)
藤兵衛は、富士川大橋が真っ二つに裂けたというニュースを知らせに来たのだ。地震が発生したかのように、激しく裂けていたという。

デルザー軍団の計画と地震とは、何か関係があるのではないかとストロンガーは考えた。富士川大橋の上流にある富士ダムが破壊されたらたいへんなことになる、と話すのはV3だ。同じ頃、奇岩山のアジトでは、東京大爆破計画の全貌について、マシーン大元帥が魔人たちに話をしていた。

『富士ダムにライダー達が気を取られている間に、ジェット燃料パイプを爆破させて、東京中を火の海にしてやるのだ!』

だが、マシーン大元帥の話を尻目に、ジェネラルシャドウは独自の動きをしようとしていた。

『オレは、オレのやり方でやる・・・』

城茂は、敵のジープを見かけた山路付近に何か手がかりがあるものとみて、その場所へふたたび来ていた。すると、巨大なスペードのキングのカードがどこからともなく飛来して来て、ジェネラルシャドウが城茂の前に現れた。(つづく)


★★★★★★★★★★★★
東京を救うため、プロトン爆弾ロケットを操縦して空のかなたへ散ったライダーマンが、なぜここにいるのかな?・・・まぁいいか(笑)

おやっさん;「あの世から、お前もかえってきたのか・・・よかった、よかった(笑)」


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