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仮面ライダーストロンガー13 [ライダーストロンガー・ドラマ1]

第31話《ストロンガー大改造!(後編)》
原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山 亨 阿部征司
技斗;岡田 勝
監督;内田一作

〖ドクロ少佐〗
〖岩石男爵〗 
〖ジェネラルシャドウ〗登場


【前回までの話は・・・ 切れ者ドクロ少佐は、部下の忍び戦闘員たちに城茂を見張らせ、その動きを把握していた。茂はそのことを利用してワナを仕掛けたが失敗、ドクロ少佐の猛攻にストロンガーは大ピンチに陥る。ところが、敵同士の仲間割れが起きたため、なんとか逃げ延びることができたストロンガーだった。瀕死の重傷を負って海へ潜った城茂は、岩場へ上がった所で新手の岩石男爵に襲われる】

◆ストロンガーに変身した茂だが、岩石男爵に電キックはやはり通用せず、弾き飛ばされてしまった。しかも、ドクロ少佐との戦いで受けた傷が痛み、思うように戦えない。茂は勝負を預けて、退散することにした。

岩石男爵はこのチャンスを逃さず、戦闘員達に城茂の後を追うよう命令した。茂が退散した直後に、1台のワンボックスカーが走って行くのが見えた。岩石男爵は城茂が乗っているのではないかと怪しみ、岩石で道路をふさいでしまう。
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突然の崖崩れに驚いた運転手が、岩石をどかそうとしている隙に、車のハッチバックを開けて中を調べる岩石男爵だが、荷台にはたくさんの野菜が積み込まれていた。見込み違いにあきらめて、岩石男爵はその場を去って行くのだった。

だが、荷台に積まれた野菜の奥には、城茂が隠れていたのである。
『危ないところだった・・・』
そう言って、城茂は意識を失ってしまう。
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意識を回復した城茂は、研究室内にいた。透明なカプセルに入れられ、身体は動かせないように縛られている。白衣を着た男が、上から茂のことをのぞき込んでいた。

『気がついたようですね』
『君は?・・・俺をどうしようというんだ!』
『まぁ、落ち着きなさい』

白衣の男はそう言うと、自分は敵では無いというような穏やかな話し方で、城茂を落ち着かせようとした。

男は、城茂が気を失っている間に身体を調べ、改造電気人間であることを知ったと告げた。「悪と戦うために、俺は改造人間になったんだ」という茂の言葉を聞き、その改造人間としての力の限界に悩んでいることを見透かされて、男はこう言った。

『今君が戦っている敵には、電気の力では勝てない』
『どうして、それを・・・』

『身体の電気回路が至る所で破損し、バラバラになっている』
『あなたは、一体何者なんだ?』

『正木陽一郎、元ブラックサタンの科学者だった。逃げだし、戦うために超電子の研究をしている。電気のエネルギーを1とするなら、超電子のエネルギーはその100倍だ。電気と違って長時間は使えないが、超電子ダイナモの力は素晴らしい』

正木博士はポケットから実物を出して、茂に見せた。超電子ダイナモは、人の握りこぶしより一回り小さい程度の大きさだ。茂は話を聞いて、自分が求めているモノがここにあると思った。

正木博士は言葉を続けた。ただし、超電子エネルギーは強力であるがゆえに、1分程度しかその威力を発揮することが出来ないという。

『その超電子ダイナモは、人間には使えないのですか?』
『手術の成功確率は、十分の一だ』

『十分の一に、賭けます!』
『かなりの苦痛を伴うが、それでもやるかね?』

『電気人間から超電子人間になれるのでしたら、耐えてみせます!』
『よし。すぐに取り掛かろう』

正木博士は城茂の決心の固さを確認すると、早速研究設備に電源を入れ、手術を開始した。手術は、腹部にレーザー光線を当てる作業から始まった。城茂は懸命に苦痛と戦っていたが、とうとう意識を失ってしまった。
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手術は順調に進み、超電子ダイナモが腹部へ装着されて、城茂の身体は電気人間から超電子人間に変化する力を得た。目を開けた城茂に、博士が声をかけた。

『成功だ、おめでとう。君は改造電気人間から、改造超電子人間に生まれ変わったんだ。だが念を押しておくが、超電子ダイナモの使用タイムは一分だけ。それを一秒でもオーバーすれば、君は自爆する』

まだ身体を動かすことが出来ず、超電子人間として実感が湧かない茂だが、「超電子エネルギーを使えるのは、1分間だけ」という博士の言葉を、十分に噛みしめるのだった。

茂には、行かなければならない所があった。立花藤兵衛が、約束の場所で待っているのだ。
『私が、連絡してあげよう』

城茂に代わって立花藤兵衛の待つ場所へ、正木博士は自分の車を走らせた。カップ麺を食べている藤兵衛に、正木博士は声をかけた。

『立花藤兵衛さん、ですな?』
『そうですが、あなたは?』
『城茂君は無事で、私の研究所にいます』

そのやりとりを聞いている者がいた。ストロンガーをあと一歩まで追い詰めたドクロ少佐であった。立花藤兵衛を見張っていれば、城茂は現れるはずと読んでいたドクロ少佐。その機会が巡ってきたわけである。

正木研究所へ着いた博士と藤兵衛の前に、ドクロ少佐が現れた。
『道案内、ご苦労だった。クククク・・・』

そう言うと、巨大カマから火炎を出して、正木博士に浴びせ、次に藤兵衛に浴びせたドクロ少佐。藤兵衛はうまく逃げたが、最初に浴びた正木博士は逃げきれなかった。
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外の異変に気づき飛び出して来た城茂は、藤兵衛を逃がしたあと、正木博士の元へ駆けつけた。
『博士!』
『し、茂君・・・私の言葉を忘れずに・・・』

正木博士を失った怒りをドクロ少佐にぶつけるべく、コイルの両手をスパークさせる城茂。だが、電気人間ストロンガーでは、ドクロ少佐に勝てないことは承知している。

(今は、正木博士の言葉を信じるのみだ)
『チャージ・アップ!』
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超電子ダイナモを始動させたストロンガーは、胸のプロテクター(通称カブテクター)に書かれたSの文字が高速回転して、電気人間から超電子人間に変化した。超電子人間となったストロンガーのツノ(通称カブトショック)は銀色に光り輝き、赤いカブテクターには銀色のラインが配色された。

その姿を見たドクロ少佐は何かを感じ取ったようだが、それからわずか数秒の後に影も形も無くなっていようとは、ドクロ少佐は知る由もない。
『これが、超電子ダイナモか!よし、行くぞ!』

ストロンガーは高くジャンプすると、ドリルのように身体を回転させながら、ドクロ少佐の顏めがけてキックした。
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『超電子ドリルキック!』
ドクロ少佐の首が吹っ飛び、崖に激突して爆発した。その数秒後、バランスを失った少佐の身体は倒れ大爆破した。

ストロンガーに走り寄ってきた藤兵衛。
『やったな!』

『おやっさん。この力が得られたのも、正木博士のおかげなんだ』
『正木博士の?』

正木博士を失いながらもデルザー軍団と互角に戦う力を得た城茂は、博士に感謝し、ユリ子と博士の弔い合戦を心に誓う。(終わり)


★★★★★★★★★★★★
一分間しか使えないという超電子エネルギー。3分間しか地球上に居られないというウルトラマンを、意識しているのか。昭和の二大ヒーローは、お互いを意識していることに間違いない。



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