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仮面ライダーストロンガー23・終 [ライダーストロンガー・ドラマ2]

《第39話 さようなら!栄光の7人ライダー!(後編)》

【岩石大首領】登場


【前回までの話は・・・ 日本に集結した7人の仮面ライダーたちとデルザー軍団の最終決戦が始まった。デルザー軍団は立花藤兵衛を人質に取り、戦いを有利に進めようとした。さらに、奇岩山の人面岩がしゃべり、六体の奇怪人たちを蘇らせて戦力にした。だが、戦力に勝るライダー軍団が勝利し、改造魔人最後のひとり・マシーン大元帥は、謎の言葉を残して爆死した・・・】

◆マシーン大元帥が残した「デルザーは滅びぬ」という言葉の意味と立花藤兵衛が見たしゃべる人面岩とは、関係があるのか。立花藤兵衛を安全な場所に残して、7人のライダー達は各々のマシンで人面岩の近くまで移動した。

奇岩山の斜面に、目を閉じて顏だけを出しているように見える人面岩。立花藤兵衛は、あの人面岩が目を開けてしゃべるのを見たと言った。整列したライダー達は、口ぐちに言う。

『あの人面岩が、しゃべるとは思えんが・・・』(V3)
『(何かを感じたのか)気をつけろ!』(1号)

すると、ライダー達の目前で人面岩が両目を開き、しゃべり始めた。

『遠路はるばるご苦労だったな・・・仮面ライダーの諸君!』
『しゃべっている!あの声は?!・・・』(2号)
『ハハハハ・・・我こそは、デルザー軍団の大首領!』

『奇岩山が、崩れて行く!』(ストロンガー)
『何か見えるぞ!』(アマゾン)

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突如、奇岩山が頂上から崩れ出してその部分が盛り上がり、何かが地中から出てこようとしているようにみえた。周囲の岩を払いのけて中から出て来たモノ、それは巨大な岩石人間とでも呼べる姿であった。

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『フフフフ・・・見たか、デルザー軍団の大首領の姿を!7人の仮面ライダーの諸君。それぞれワシの声に、聞き覚えがあるのではないかな?』

それは、忘れられない声であった。1号ライダーが叫んだ。

『ショッカーの首領!』

そうなのだ。ショッカー、ゲルショッカー、デストロン、ゴッド、ゲドン、ブラックサタンと、歴代ライダー達が戦ってきた悪の軍団の首領の声と、目前にいるデルザー軍団の大首領の声とがまったく同じであった。

『7人の仮面ライダー共通の敵、それがワシなのだ。ひとり残らず、大首領が始末してやる!』

大首領がその巨大な身体で立ち上がると、奇岩山の崩れた山肌をズルズルとすべるように下りてきた。相当な重量があるのだろう。一歩一歩地面を踏みしめるたびに、ゴドドン・ゴドドンという地響きがする。

そしてライダー達の近くまで来ると、巨大な右の手のひらでこぶしを作り、殴る様に腕を振り回した。Xライダーがこぶしにぶつかり、大きく吹っ飛んでしまった。アマゾンが噛みつき攻撃で巨大な左足に噛みついたが、文字通り歯が立たない。逆に、蹴る仕草をした大首領にアマゾンはフッ飛ばされてしまった。

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ライダー達の身長と岩石大首領の足の大きさや顏の大きさから推計すると、岩石大首領の身長は15~16メートルはあろうと思われる。ちょうど、奈良東大寺の大仏様を見上げた時のような大きさである。(大仏様は坐しているのに、16メートル程の高さがある)

ライダーマンとV3が高くジャンプすると、岩石大首領の左右の肩の上へそれぞれ乗った。そこから顏にむかってパンチやキックで攻撃してみるが、ビクともしない。すぐに、手で払いのけられてしまった。身長2メートルほどのライダー達がパンチやキックなどの持てる力で攻撃をしても、この巨大な岩石人間にはまったく歯が立たない。

岩石大首領は、目からイナズマのような破壊光線をライダー達に向けて発射した。ライダー達には、身を伏せるより他に回避する方法が無かった。

『このままでは、やられてしまう』(2号)
『何とかしなければ・・・』(V3)

そこで、ストロンガーは考えた。仮面ライダーは、すべて兄弟だ。みんなのエネルギーを集めようと叫んだ。

『さぁみんな、手を握れ!』(Xライダー)

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三人ずつ二列に並んだ六人のライダー達は、向かい合う同士が握手をして、三つの握手が出来上がった。その上からストロンガーが右腕を乗せると・・・この瞬間、7人のライダーが光エネルギーとなって一つに結集し、大首領の口から体内へ飛び込むことに成功した。

大首領の口から潜入したライダー達は、迷路のように複雑な内部を歩きながら、中枢部へ向かって進んでいった。途中には、外部からの侵入者に対し排除しようとする機関がいくつかあって、それらが攻撃をしてきたが、すべて撃破しながらライダー達は中枢部へと近づいていった。

『大首領!今度こそ、逃げ道は無いぞ!』(V3)
『何としても、大首領の正体を確かめたい!』(ストロンガー)
『あっ、あれが正体か!』(ライダーマン)

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大首領の正体、それは不気味な宇宙生物だった。直径1メートル程の半球の形をした巨大な脳だけの生物で、ギョロリとした大きな目玉がその中央に一つ付いていた。栄養補給をするためだろうか、天井から下がっている10本ほどの管のようなものが脳に直結していた。

『見たか、ワシの正体を!ワシは地球を捨てて宇宙の果てに帰る!その前に7人のライダー、死ね!』

自爆装置が働いたのか、部屋の各所から火花が吹き出している。サイレンのような音が鳴り響き、体内にいる7人のライダーたちは、急いで脱出用通路を懸命に見つけ出そうとしていた。

数分、それとも数十秒か・・・。どのくらいの時間が経過したのだろうか。岩石大首領の身体からは炎が上がり、とうとう大爆発してしまった。あの脳だけの宇宙生物はどうなったのか。仮面ライダーたちは脱出できたのか。遠くに見える巨大な火柱を見つめているのは、立花藤兵衛である。

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『終わったのか。長い長い戦いが・・・』

立花藤兵衛の後ろに無言で並んでいるのは、本郷猛、一文字隼人、風見志郎、結城丈二、神敬介、アマゾン、そして城茂。彼等もまた、去来する思いをそれぞれの胸に秘めながら、遠くに見える巨大な火柱を見つめていた。

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【ナレーション】 平和と正義の7人の戦士、仮面ライダー。彼等は地上に悪の有る限り、その勇士を現すにちがいない。だが、今は去っていく。さようなら仮面ライダーよ、さようなら。(終わり)


★★★★★★★★★★★★
最終回最後の数分間。この番組は何だったっけ?と思うくらい、ストロンガーの曲はまったく流れない。歴代ライダー達のスチール写真を背景にして流れてくるのは、「仮面ライダーV3」と「仮面ライダー」の主題歌である。仮面ライダー番組の集大成という意味で、あえてこうしたのであろう。

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