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コンドールマン(12) [コンドールマン・ドラマ2]

今回は、第6話《コンドール・ジュニア誕生/ 後編》を取りあげます。

【前回までの話は・・・レッドバットンとゴキブラーのアジトに乗り込んだコンドールマンだが、ワナを仕掛けられて大爆発に巻き込まれ、その様子を見ていたまこと達は心の支えを失ってしまう。ゴキブラーに襲われ、妹の病気を治すために友達から集めた食事を台無しにされた健一。彼を助けるためにゴキブラーに立ち向かったまこと達の前にコンドールマンが現れ、まこと達は再び元気を取り戻すのだった。一方、レッドバットンはルイザ高倉の姿で、缶詰をエサに人々を紅コウモリに勧誘する作戦に出る。健一の父・健助は、妹・春子の病気を治す為にどうしても缶詰がほしい。健助は紅コウモリに入団するため、缶詰と一緒にもらった地図の示す地点へ出かけて行くのだった】

◆健一は、毎日どこかへ出かけて行く父の様子が気になり出した。ある日、一心は石松やまことと一緒に公衆浴場に行った帰り道、歩道橋の上に一人でいる健一を目撃する。まことや石松と別れた一心は、健一を見かけた辺りまで戻ると、健一に声をかけた。だが、健一は何も言わずに去ってしまうのだった。(これはきっと何かある)そう思った一心は、一晩中健一の家を見張った。すると、朝早く健一の父・健助が出かけて行くところを一心は目撃する。一心は、健助のあとを追って行くのだった。

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(缶詰欲しさに健助は地図を頼りに出かけて行く)

ずいぶん遠くまで山道を歩いてきた健助を、一心は途中で見失ってしまう。その時、突如現れた数人の魔人コンバットに、一心は囲まれてしまう。この近くにアジトがあるに違いないと考えた一心は、コンドールマンに変身して魔人コンバットたちを全員倒し、アジトの捜索を始めるのだった。そして、この山道の先に誰も使っていないボロボロの民家数軒を発見する。

アジトにしているボロボロの民家の中では、ルイザ高倉(レッドバットン)とゴキ(ゴキブラー)が話をしていた。

『オイ。人間の団員もだいぶ増えたようだが、あんなに集めてどうするつもりだ?まさか、スター気取りでファンを集めているんじゃあるまいな?』
『そんなんじゃないよ!今に奴らを使って、食料品などではない、もっと大本を徹底的に叩きつぶしてやりたいんだ!』
『好きにしてくれ!俺の狙いはコンドールマンだけ。ヤツを倒して、必ず幹部になってやる!』

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(健一達は父が心配で後を追ったが・・・)

ふたりが言い争っている場に魔人コンバットが一人来て、怪しい子供たちを捕えたという報告をした。子供をイジメるのが大好きなゴキブラーは、その子供たちをいたぶるため、魔人コンバットの後に付いて行った。子供たちは5人で、まことと4人の男児。その中には健一もいた。

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(訓練の標的を見て健助は唖然とする)

横並びにして木に縛り付けた5人の子供たちの前へ、紅コウモリに入団した人間たちを訓練と称してゴキは一人ずつ連れていく。第1番目に連れて来られたのは、健一の父・健助であった。ゴキに命令されライフル銃を持たされた健助は、標的を見てびっくりする。

『さあ、あれを撃て!』
『お父ちゃん!』
『ああ!お前達。いったい?!』

紅コウモリが悪者なら、父が悪いことをしているかどうかを皆と確かめに来たと、健一は言う。父が悪いことをしていなければ、自分も胸を張って皆の仲間に入れると健一は考えたのだ。だが、ゴキの前で親子の名乗りをしてしまったために、ゴキに楽しみを与える結果になった。ゴキは健一に近づいて行くと、すぐ横で健一の頭に銃口を向けながら健助に命じた。

『さぁ、他のガキどもを撃て!』
『子供たちを撃つなんて、そんなひどいことは出来ん!』
『父ちゃん、撃っちゃダメだよ!ボクは死んでもいいから、皆を撃っちゃダメだよ!』

他の4人を撃たないと息子の命が無いと脅され、苦渋の選択を迫られる父・健助。人間の苦しむ姿を見ることが何よりも好きなゴキブラーは、健助の苦しむ姿を見て邪悪な笑い声をあげた。その時、ゴキの右腕に羽手裏剣が突き刺さり、ゴキの手から拳銃が落ちた。そして、健助を背後から見張っていた魔人コンバットも同時に倒れた。

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『正義のシンボル・コンドールマン!そのような悪は、断じて許さん!』

崖上からジャンプしてゴキの目前まで近づいたコンドールマンに、ゴキは恐れて逃げていく。コンドールマンが子供たちのロープを解くと、健一は真っ先に父の元へ走っていった。二人は抱き合い、命が助かったことを喜んだ。その様子を見たコンドールマンは、すぐにゴキブラーのあとを追う。ゴキはゴキブラーに変身すると、空を飛べないコンドールマンを空から威嚇した。

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様子を見に、空からレッドバットンが現れた。手柄を独り占めしたいゴキブラーは、レッドバットンが手出しすることを拒絶する。

『フン、やってみるがいいさ!』

ゴキブラーを毛嫌いするレッドバットンは鼻で笑うようにそう言い、最初から協力する気など毛頭ない。

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空を飛び回る怪人は、動きが素早い。ゴキブラーは逃げるように飛んで姿を隠すと、コンドールマンの背後から現れ、目つぶしを投げつけた。七色の目つぶし煙幕のために、コンドールマンの視界はゼロになった。ゴキブラーは自分の触覚を一本抜くと、長くのばしてロープ状にし、顔が入る大きさの輪を作ってコンドールマンの首に巻きつけるつもりなのだ。

『コンドールマンの絞首刑だ!』

目が見えずに右往左往しているコンドールマンの背後から静かに近づき、ゴキブラーはロープを首に掛けようとする。だが、タイミングが合わず、なかなか掛からない。コンドールマンは背後に怪人の気配を感じ取り、その気配に向かってチョップ(コンドールカット)を食らわした。ゴキブラーの首が大きく吹き飛び、そのあと首を失った胴体が右往左往していた。やがて小さなゴキブリに戻ると、それは大爆発した。

勝利を収めたコンドールマンの元へ、隠れていたまこと達5人と健助が走って集まって来た。代表してまことが助けてくれたお礼を言うと、続けてこう話した。

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『私達ね、コンドール・ジュニアを結成するの!』

「コンドール・ジュニア」とは、コンドールマンを応援しながら正しいことを進んで行う集団のことだと、健一がコンドールマンに説明した。コンドールマンの承認をもらい、まこと達のちびっこ応援団「コンドール・ジュニア」がここに誕生した。

だが、それも束の間、ゴキブラーが倒されたことを受け、レッドバットンが空からコンドールマンに攻撃を仕掛けてきた。コンドールマンは急いで子供たちを逃がすと、レッドバットンに果敢に立ち向かって行く。

『ゴキブラーの仇だ、命はもらったよ!バットタイフーン!』

空を飛び一度上昇したレッドバットンは、反転してコンドールマンめがけて急降下しながら両のツバサで羽ばたき突風を起こした。それをまともに受けたコンドールマンは、大きく吹き飛ばされてしまう。つかまる所も無く、強風にあおられて転がりながら持っていかれたコンドールマンは、崖から転落する直前で辛うじて踏みとどまっていた。
(終わり)


★★★★★★★★★★★★
コンドールマンとレインボーマン。白装束のふたりだが、決定的に違うのはアクションシーン。東映は仮面ライダーなどで培ったアクションのノウハウを使い派手なアクションシーンを演出するが、後者の東宝はさほど派手なアクションシーンがない。派手なアクションは映像にリズムを生み、ヒーローが活躍する姿に視聴者はスッキリした気分になる。



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