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コンドールマン(5) [コンドールマン・ドラマ1]

今回は、第3話《殺しが命 ダンガンマー / 前編》を取りあげます。

企画;愛企画センター
原作;川内康範
脚本;伊東恒久
音楽;鈴木邦彦
擬斗;金田 治(JAC)
特撮;㈱特撮研究所
監督;奥中惇夫

【前回までの話は・・・人間の醜い欲望から生まれたモンスター一族は、大魔王キングモンスターの命令の下に人類征服を企む。突然日本中からお菓子が無くなり、肉と魚も無くなった。これらは、すべてモンスター一族の幹部サタンガメツクの買占めによるもので、日本人を飢え死にさせる作戦であった。買占めに反対する正しい心の人々を痛めつけるモンスター一族の前に正義を守るコンドールマンが現れ、彼らの正体を暴いて倒した。だが、まことと石松がサタンガメツクに人質に取られ、コンドールマンは処刑されることに・・・】

◆今、コンドールマンは十字架の柱にくくりつけられていた。人質にされたまことと石松の目の前で、悪の権化・サタンガメツクは正義の鳥人・コンドールマンを処刑する気なのだ。

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『良いザマだな、コンドールマン!ハハハハ。コンバット隊!コンドールマン処刑用意!』
『コンドールマン!コンドールマン!』
『ウルサイ!静かにしろ!』

『サタンガメツク、ふたりを放せ!』
『そうはいかん。お前の後からあの世へ送ってやるから安心しろ!・・・狙え!』

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(※$#&%〒☯♀∬☆・・・)

処刑をコンバット隊に指示するサタンガメツクに対し、コンドールマンは目をつぶって呪文のような言葉を唱えているだけだ。もはや、コンドールマンには万策尽きたのか?コンドールマンの姿を見たまことは、必死にコンドールマンに呼びかけた。それをやかましく思い苛立つサタンガメツクは、まことの頭上から靴で踏みつけようとする。それを必死に身体を張って止める石松。この事がコンドールマンに時間を与え、逆転勝利を呼び起こした。

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『開け、コンドールマウス!ショックパンチ!』

次の瞬間、コンドールマンのベルトのバックルにあるコンドルの嘴(くちばし)が開き、マシンガンが連射された。一列に並んだコンバット隊は全滅し、コンドールマンはすぐに煙幕を焚くと身を隠した。煙幕が消えきらないうちに、コンドールマンはまことと石松を縛ったロープを切って二人を逃がし、同時に集まって来たコンバット隊(戦闘員)を次々に倒していった。煙幕が消えた時、十字架台にコンドールマンの姿が無いのを見て、サタンガメツクは悔しがった。

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だが、消えかけた煙幕の中を逃げるまこと達を見つけたサタンガメツクは、二人を追いかけて行く。それを見たコンドールマンは、大ジャンプしてサタンガメツクの前に立ちはだかるのだった。その際に、まことを捕まえようとしたサタンガメツクの左手の爪が、コンドールマンの左足太ももに食い込んだ。

コンドールマンは、とっさにサタンガメツクの左腕を取って背負い投げで投げ飛ばすと、キックをぶち込んだ。サタンガメツクも両腕の鉄の爪をミサイルのように発射して、反撃した。コンドールマンは素早い動きで10本の爪ミサイルをすべてかわすと、投げたコンドールアロー(羽手裏剣)がサタンガメツクの左腕を切り落とした。

『コンドールマン、覚えていろ!』

切り落とされた左腕を拾い、サタンガメツクは手りゅう弾一個を投げて破裂した隙に、姿を消してしまった。コンドールマンはサタンガメツクの後を追おうとするが、身体がうまく動かない。

『身体がしびれる・・・あの爪に毒液が』

コンドールマンには、きれいな川の水で毒を洗い流す必要があった。マッハコンドル号を走らせるが、この町の川の水は公害に汚染され、毒を洗い流すのに適した水質では無かった。

(ナレーション;コンドールマンは、清らかな流れを求めて、マッハコンドル号をひた走りに走らせた)

清水が流れる場所を探し求めて、東京からそう遠くない山中に到着したコンドールマンは、もう身体がしびれて動けなくなりそうだった。

『俺には、苦しんでいる人達を助ける使命がある。こんな毒に参ってたまるか!』

コンドールマンは、沈みゆく夕陽に向かって懇願した。

『太陽よ、エネルギーをくれ・・・』

コンドールマンは、これ以上エネルギーを消耗しないよう変身を解いて三矢一心の姿になると、少しでも早くサタンガメツクの毒素を洗い流すため、清水の流れる場所を探し求めて山中へと入って行った。

その頃、コンドールマンに切り落とされた左腕を元通りに付けたサタンガメツクは、ぺろぺろと接続部を舐めながら傷を癒していた。親衛隊の一人が瓶に入れた液体の薬を持って来たが、「人間の薬など、効かぬ!」と言って、サタンガメツクは払い落とそうとする。

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『これは、ヘドロとスモッグとネズミのフンのエキスです』
『それを早く言え!』

うれしそうにそう言うと、サタンガメツクは瓶に入った真っ黒な液体を飲み干すのだった。コンバット部隊を呼び出したサタンガメツクは、コンドールマン捜索状況を報告させた。

『コンドールマンは、まだ見つからぬのか!』
『魔人コンバット第一、第二部隊が捜索に当たっています。発見次第、連絡が入ることになっています』
『早く、ヤツの息の根を止めるんだ!!』

社長室に死神四郎が入って来た。この男は、金満商事の用心棒をしている。

『この死神四郎に御用というのは?』
『果物と野菜の買占めをやっているが手ぬるい。そこで、お前が指揮を執れ!』
『ちょ、ちょっとお待ちください。私は殺しに命を賭ける男。(泣きそうな表情で)それなのに、買占めなんて仕事を・・・』

だが、サタンガメツクから「殺してもかまわん」という言葉を聞くと途端に顔色が良くなり、死神四郎は笑みを浮かべた。

『え・・・本当ですか?!フフフフ』

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(ダンガンマー・右)

死神四郎は、首に掛けた弾丸のペンダントをつかんでうれしそうに口づけると、その姿は怪人ダンガンマーに変わった。

『ボス。コンドールマンは、奥山山中に逃げ込んだ模様です』
『万一取り逃がしたら、お前らの命は無い!』

捜索隊からの報告に、サタンガメツクから容赦の無い命令が飛んだ。その頃、陽が暮れた奥山山中では、コンドールマンが清水に足を浸けて、サタンガメツクから受けた傷の毒素を洗い流していた。太ももの傷からは緑色の毒素が少しずつ流れ出て行くが、コンドールマンの顔は苦痛に歪んでいた。毒素を排出すると同時に、強烈な痛みが伴っていた。

翌朝、三矢陽子(一心の実姉)の家では朝食の準備が整って、まことと夫の賢介がテーブルに座っていた。テーブルには食パンと牛乳が並んでいたが、賢介のコップには水が入っていた。買占めは肉や魚だけでは無かった。バター、ミルク、卵、それに果物や野菜までもが品不足に陥っていた。

同じ頃、コンドールマンは三矢一心の姿で、一晩中かけてサタンガメツクの毒素を身体から完全に排出させることに成功していた。体力を使い果たして睡眠をとるコンドールマンに、魔人コンバットの捜索隊が迫っていた。上流から流れてくる緑色の水を見て、すぐ近くにコンドールマンがいることをコンバット隊は察知した。鳥たちの声で目覚めたコンドールマンは、すぐ近くまで迫っている魔人コンバット隊のことを知った。だが、変身しようとしても変身出来ない。

(ナレーション;コンドールマンは、猛毒との戦いでエネルギーを使い果たしたのだ。化身のためには、新しい太陽エネルギーが必要なのだ)

魔人コンバット隊は、とうとう三矢一心の姿のコンドールマンを見つけてしまった。急いで森の中を逃げるコンドールマン。

『何者だ!怪しいヤツ』

コンバット隊は、マシンガンを連射しながら三矢一心の姿のコンドールマンを追いかけて行く。森の中を必死に逃げるコンドールマンは、急斜面で足を滑らせた。コンバット隊はその姿を見て、落下した先にマシンガンを連射すると、リーダーが指示した。

『一応、ヤツの死体を確認しろ。残りの者はコンドールマンを探せ!』
(つづく)


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次回より、人間態のコンドールマンは【三矢一心】、又は【一心】と呼称することにします。



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