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ダイヤモンド◇アイ(5) [ダイヤモンドアイ・ドラマ1]

今回は、第3話《ハリケーン作戦準備完了 /前編》を取りあげます。

  企画;衛藤公彦
  原作;川内康範
  脚本;伊東恒久
  音楽;池多孝春
  殺陣;渡辺高光
特技監督;真野田陽一
  監督;六鹿英雄

【前回までの話は・・・香港の貿易商・源海龍の正体は、前世魔人キングコブラであった。彼は大沢山を利用して、日本人から大金を奪うハリケーン作戦を開始する。開発局長の西沢を追っていたライコウは、京子という女性と出会う。大沢山が逃げ込んだ建物の中で、ライコウは大沢山の死体を発見した。あとから追いかけてきた大沢山の娘・京子はそれを見て、父を殺したのはライコウだと思い込んでしまう。ライコウは京子に、自分では無いと話すが信じてもらえず、京子は危険を感じて建物を飛び出していった・・・】

◆大沢山の娘・京子は、父をライコウに殺されたものと信じ込み、一緒にいては危険だと判断して走って逃げて行くのだった。殺したのは自分では無いことを説明しようとするライコウは、大声で叫びながら京子の後を追いかけていた。

『勘違いするな!人殺しはヤツラなんだ!』

やっと京子を捕まえた時、すぐ後ろで手りゅう弾が破裂した。ふたりの始末を任せていた陳(正体は前世魔人サタンバット)がダイヤモンド・アイに倒されてしまったため、代わって朱玉がふたりを始末するために、赤覆面の男達を統率していた。逃げるふたりに、朱玉の指示で手りゅう弾が次々と投げられていく。

手りゅう弾から逃げるために、ライコウと京子は懸命に走った。すると、手りゅう弾の破裂が止み、赤覆面達は二人を捕まえる行動に出るのだった。ライコウは京子を岩陰に隠すと、追って来る赤覆面達に一人で立ち向かっていった。そして、赤覆面の一人から手りゅう弾を奪い取ると、それを集団に向かって投げた。ドーンという大きな音と共に、残った赤覆面達は全員吹き飛び、ライコウと京子は何とか命拾いをするのだった。

この場から早く逃げたい京子は、助けてくれたライコウには何も言わずにそのまま逃げてしまった。大沢山の死体現場を詳しく調べるために、ライコウはあの建物へ戻ってみることにした。すると、そこにあるはずの大沢山の死体が消えており、代わりにS・Nの頭文字の入ったライターが1個落ちていた。西沢のNだと直感したライコウは、あの死体は開発局長の西沢だったと推理する。

とっさのことで、自分も京子も大沢山の服を着せて腹ばいになった西沢を、大沢山と見誤ったに違いない。大沢山がこの建物へ向かっている姿をふたりは目撃しているので、あの死体を大沢山だと判断してしまったのだろう。

「大沢山は生きている」という結論に達したライコウに、一つの疑問が浮かんだ。(源海龍は取引の時、大沢山を裏切っている。なのに、大沢山を消さずにその周囲の人間を次々と消していくのは、なぜだ!)頭の中でそう考えながら、ライコウは大沢山の自宅へ向かうことにした。

『西沢は、始末しました』
『ご苦労。次はこの男だ』

アジトで朱玉から報告を受けた源海龍は、次のターゲットの写真を示した。

『竜神代議士?』
『そう。大沢山と一番関係の深い男だ』

ライコウと同じ疑問が、朱玉の頭にも浮かんでいた。そのことを源海龍に問うと、彼はこう答えた。

『大沢山に関連する男が次々に殺されれば、警察の目は大沢山に向く。大沢山は増々孤立し、誰かに助けを求めてくる』
『(解かったという笑顔で)それが、ダン会長』
『そのとおり』

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源海龍は持っていた扇子を開いてそれで自分の顔を覆い、ふたたび扇子を顔から離すと、白髪にサングラスのダン会長に変わっていた。

『そこで、ダン会長が大沢山を保護する代わりに、あらゆる不正を働いた財産家どもの名簿を、ヤツに作らせるというわけだ』

そのリストを基に順々に金を奪うというのが、ハリケーン作戦の全貌である。ダン会長、いや源海龍は奪った金の力で、日本を手中に収めるつもりなのである。朱玉は、死んだ陳に代わる次の手下、「片目のタイガー」を呼んだ。左目に眼帯をした男に、ダン会長は言った。

『ハリケーン作戦を妨害するヤツは、皆殺しだ。雷甲太郎も、な!』

ライコウは大沢山の自宅に着くと、玄関で呼び鈴を鳴らした。玄関トビラの向こうから出て来たのは、京子だった。京子はライコウの顔を見ると、中へ引っ込んでしまおうとした。あのようなことがあった後なので、無理も無い。

『京子さん!聞いてくれ。君のお父さんは生きているんだ!』

現場に落ちていたライターから、殺されたのは西沢局長であって大沢山では無いことを、ライコウは推理して聞かせた。そして、大沢山の居所を探さないと、次は本当に殺されるかもしれないと話した。ところが、互いの生活には干渉しないので父の居場所は知らないと、京子は言うのだった。ライコウは京子の言葉を信じ、自分の名刺を置いて、大沢山邸をあとにした。

カボ子はライコウの消息を探るために、週刊ジャパンの編集部に来ていた。だが、早川編集長に聞いても、ライコウの消息は分からずじまいなのだ。辞表を提出して以来、一度も社に姿を見せないライコウのことを、編集長も内心では心配していたのである。

だが、突然カレーの匂いに気付いて、編集長がその匂いを追っていくと、そこでライコウは好物のカレーを食べていた!

『あっ、ライコウ!』
『エヘヘ、どうもしばらくでした』

編集長と顔が会ったライコウは、いつものようにあいさつすると、「これ、社の勘定に付けておきました」と悪びれずに言った。早川編集長のカミナリが落ちたことは、言うまでもない(笑)

そんな所に、五郎が血相を変えて飛び込んできた。次に狙われるのは竜神代議士だという情報を、五郎は仕入れてきた。五郎が言う。

『竜神は西沢局長の親分だ。当然、大沢山ともつながりがあるよ!』
『源海龍一味は、大沢山につながりのある人物を次々と消していくから・・・』

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ライコウが五郎の推理は間違っていないと言うと、それを聞いた早川編集長は、突然竜神代議士の秘書に電話を入れて、代議士の居場所を訊き出してくれたのだ。

『うんうん、ホテルで会食の後、3時から熱海へ回る予定・・・』

早川編集長は、社の編集方針である「正義」を貫くライコウの行動に力を貸してくれる強い味方であった。ライコウ達三人は編集長に感謝すると、熱海へ向かう竜神代議士の後を追うことにした。竜神が会食をしているというホテルの前に着いたライコウ達三人は、そこから少し離れた場所に朱玉の車が停車しているのを発見した。竜神が出てくるところを襲うつもりなのだろうか。そこで三人は、一計を案じる。

詳しい話をしている時間は無い。ホテルの一室で出発の準備をする竜神代議士を縛り上げると、ライコウは竜神になりすまして車に乗った。それがニセ竜神代議士とも知らずに、朱玉は3時ちょうどに車がホテルを出発したことを、片目のタイガーに連絡した。タイガーはきっと、人目の付かない場所で竜神の車を襲撃するつもりなのだろう。

竜神の車が山の中の悪路を走って行くと、タイガーは停車させる目的で、車に当たらない程度に小型バズーカ砲を撃ち込んだ。そして、停車した竜神の車に、タイガーはバイクで近づいて行く。

中の様子を確認しようとタイガーが後部座席のドアを開けた時、車の反対側に隠れていたライコウが、屋根の上からタイガーに飛びかかった。

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『クソ!貴様、雷甲太郎だな!下手な小細工、しやがって!』
『何者だ!』
『片目のタイガー。東南アジアの暗殺専門家だ!竜神の次にお前を片付けるはずだったが、今死んでもらう!』

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(カボ子を後ろに乗せた五郎のバイクがこちらへ走って来る)

ライコウは、銃口を突きつけられてしまった。タイガーの右手には、小型マシンガンがあった。だが、危機一髪のライコウを、あとから追ってきた五郎とカボ子のバイクが救った。カボ子得意のトランプカード投げがタイガーの右手に当り、銃口が上を向いた。このチャンスを逃さず、ライコウは反撃に出た。

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殴り合いの末にマシンガンを失ったタイガーは、乗って来たバイクで逃走を図るのだった。ライコウは、五郎たちが乗って来たバイクにまたがると、タイガーを追跡した。バイクの腕には自信があるライコウだが、タイガーの腕も確かだ。ライコウは追跡の途中で、タイガーを見失ってしまった。
(つづく)


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