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仮面ライダーX(15) [Xライダー・ドラマ2]

今回は、第35話《さらばXライダー・前編》を取りあげます。

原作;石ノ森章太郎
脚本;伊上 勝
企画;平山 亨 阿部征司
音楽;菊池俊輔
技斗;高橋一俊
監督;折田 至


【前回までの話は・・・ RS装置の設計図9枚をすべて手に入れたGODは、ついにRS装置を完成させてしまう。最初の的になるのは、XライダーかV3か・・・。ところが、GODのアジトに潜入していた一文字隼人によって発射直前に仕掛けられた爆弾により、RS装置は発射と同時に爆発してしまう。RS装置の心臓部の設計図を奪い取られたキングダークは、その設計図を奪うべく自ら起き上がって動き出した・・・】

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◆神敬介と立花藤兵衛は二手に別れ、キングダークの潜むアジトを探して都内を走り回っていた。藤兵衛はチコとマコを連れて、ジープで様々な場所を走っていた。ある場所で老人が道路へ飛び出してきて、ジープは危うくその老人を轢きそうになってしまう。孫が急病になったので助けてほしいと、その老人は訴えていた。

気の優しいマコは老人の願いを聞き入れ、孫を救うために老人をジープに乗せてしまう。藤兵衛は仕方なくその老人を乗せて、案内されるままに孫が住む家へとハンドルを切るのだった。今走ってきた道路から横道に逸れていき、ジープは細い一本道をしばらく進んでいく。進むほどに周辺は雑木林で囲まれ、人けの無い寂しい場所であった。

『と、停めて。あそこじゃ』

老人が指を差した方向にあるのは、ボロボロの農家である。どうみても、人が住んでいるようには思えない。ジープを降りた藤兵衛たちは、その家の中に向かって声をかけたが、まったく応答が無い。不審に思った藤兵衛たちが振り返ってみると、そこにいるはずの老人の姿が消えていた。チコとマコが老人を探しに歩いて行くと、ふたりの目の前にサソリが1匹落ちて来た。

ふたりの叫び声に驚いて藤兵衛が駆けつけてみると、両目が光っているサソリがそこにいた。GODだ!と藤兵衛が気付いたときには、もう遅かった。三人は、囲まれていたのである。

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『そのとおり。俺の名は、サソリジェロニモ・ジュニアだ!お前達三人は、人質だ!』

藤兵衛たちは、何も抵抗できずに捕まってしまった。その頃、敬介は一足早く捜索を終えて、藤兵衛の店に戻っていた。本日休業の札が店のドアに架かっているため、客のいない店内で一人待っている敬介。

もう藤兵衛たちが戻って来てもよさそうな時刻になっていた。藤兵衛たちの帰りが遅いことに敬介が不満を口にすると、店の前でジープの停まる音がした。笑顔になって敬介が店の外へ出てみると、停まっていたジープは無人で、ハンドルの上に一匹のサソリがいた。そのサソリから、声が聞こえて来た。

『聞け、神敬介!立花藤兵衛とふたりの小娘は、我々が捕らえた。三人は、お前が持つ最後の設計図と引き替えだ。場所は、多摩丘陵だ』

藤兵衛たちを助けるため、敬介は奪った設計図を持って、バイクで多摩丘陵へと向かった。広大な多摩丘陵の一角に、藤兵衛とチコ、マコが逆さ吊りにされている場所を、敬介は発見した。敬介がその場所へバイクで近づいていくと、バイクの進路を妨害をするように、ヤリが一本飛んで来て突き刺さった。

『そこで、止まれ!』(怪人)
『約束通り、設計図は持って来た!出てこいGOD悪人軍団!』(敬介)

戦闘工作員4名とともにバイクに乗って姿を現したのは、サソリジェロニモ・ジュニアだ。

『貴様は、死んだはずのサソリジェロニモ!』
『オレは、その息子のジェロニモ・ジュニアだ!』

設計図を渡さなければ人質の頭の皮を一人ずつ剥いでいくと、脅しをかけるジェロニモ・ジュニア。敬介は人質の命を助けるため、設計図を渡す決意をする。

『俺たちは、どうなってもいい!設計図を渡せば、世界は破滅だぞ!』

設計図を渡さないように藤兵衛は必死に敬介に訴えたが、人質の命には代えられない。敬介は、サソリジェロニモ・ジュニアに設計図を渡すのだった。

『約束は、守った。人質は返してもらう!』

敬介は、人質を解放するために三人に近づいて行く。が、サソリジェロニモ・ジュニアは悪人だ、約束を守らない。ジェロニモ・ジュニアにとって、敬介は父親の仇なのだ。卑怯にもジェロニモ・ジュニアは敬介を捕らえて、処刑するつもりであった。

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地面に大の字に寝かされた敬介の手足と戦闘工作員が乗る4台のバイクが、4本のロープで繋がれている。4台のバイクは、それぞれが違う方角に向かって思いっきりエンジンを吹かしている。このままでは、敬介の手足と身体はバラバラになってしまう!

だが、マーキュリー回路を体内に埋め込んだ敬介は、以前の3倍にパワーアップしているのだ。充血した目で力を込めて両腕でロープを引っ張ると、2台のバイクは力負けして転倒してしまった。身体が自由になった敬介はXライダーに変身すると、捕らわれの身の藤兵衛たちを救出するべくジャンプした。

見張り二人を倒して藤兵衛たち三人を解放したXライダーは、ジェロニモ・ジュニアとのバイク対決の挑戦を受けた。戦闘工作員たちの乗るバイクをすべて倒し、Xライダーのクルーザーはサソリジェロニモ・ジュニアのバイクと、ガチンコ対決になった。

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立花藤兵衛の目から見ても、舌を巻くほどにジェロニモ・ジュニアのバイク・テクニックは抜きんでていた(藤兵衛は、過去にレーシングチームを持っていた)。まるで馬を操るように、バイクを自在に操っているのだ。

藤兵衛の悪い予感が当り、テクニックで勝るジェロニモ・ジュニアが、Xライダーを打ち負かしてしまう。ジェロニモ・ジュニアのヤリがクルーザーに当たり、バランスを崩したクルーザーは岩陰で大爆発してしまった。

『あっ、Xライダー!・・・』(藤兵衛)
『このジェロニモ・ジュニアも、Xライダー同様にパワーアップしているのだ!』

立花藤兵衛たちはふたたびサソリジェロニモ・ジュニアに捕らえられ、ある場所へ連行されていった。Xライダーが敗れ、もはやGODに立ち向かえる者がいないことへの失望感に、膝をガックリと折る藤兵衛。

『しっかり見張っていろ!』

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サソリジェロニモ・ジュニアは、見張りの戦闘工作員たちに言い残してトンネルの中へ消えていった。どうやら、このトンネルがアジトへの入り口になっているらしい。

しばらくして、三人の見張りの前に神敬介が現れた。藤兵衛は、生きていた敬介の姿を見て気力を取り戻した。敬介は見張り三人を簡単に倒すと藤兵衛たちを解放し、藤兵衛にこう言った。

『おやっさん、心配かけてすまない。死んだと見せかけて後を付けていくより他に、アジトを見つける方法が無かったんだ』

藤兵衛に促されて、敬介はトンネルの奥に向かって走った。このトンネルの奥に、キングダークが潜んでいるに違いないのだ。(つづく)


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東京港海底トンネルの工事現場をGODのアジトに見立てて、撮影した様である。



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