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キカイダー01(13) [ゼロワン・ドラマ2]

第10話《大首領ビッグシャドウの怪!?・前編》を取りあげます。

原作;石ノ森章太郎
企画;平山 亨・吉川 進
脚本;長坂秀佳
音楽;渡辺宙明
擬斗;三島一夫
監督;畠山豊彦

【前回までの話は・・・ シャドウナイトの暗躍でアキラを手に入れることが難しくなったハカイダーは、湯沢博士に化けたレッドハカイダーを使ってリエコに近づき、アキラを捕らえようと考えた。しかし、あと一歩のところでゼロワンとキカイダーに阻止され、この時の戦いでレッドハカイダーとブルーハカイダーを失ってしまう。リエコによってイチローのもとへ戻ったアキラは、再びふたりで旅に出る】


◆ハカイダー基地で走行するダブルマシンをキャッチしたハカイダーは、予定通り作戦を実行するため、モニターに映るイチローとアキラの姿を見ていた。だが、いきなり映像が途切れ、ハカイダーは不思議な暗闇の世界へ引き込まれてしまう。

『こ、ここはどこだ!』
『ハカイダー。お前を呼んだのは、このワシだ』
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『(苦しそうに)お、お前は、誰だ・・・』
『ワシか?ワシの名は、大犯罪組織シャドウの大首領・ビッグシャドウ!』

『なに?ビッグシャドウ?』
『よーく聞け、ハカイダー。ワシの組織に比べれば、ハカイダー部隊など赤子も同然だ。ワシはお前を殺したくはない。どうだハカイダー、シャドウの部下になれ』

『(苦しそうに)断る・・・』
『断れば、お前は死ぬことになるぞ・・・』

『(苦しそうに)断ると言ったはずだ・・・』
『そうか、断るか・・・ウハハハハこれは愉快だ・・・』

ハカイダーを包んでいた赤黒い霧のようなものが晴れ、室内は何も無かったように機械の音だけがしていた。時間にすればほんの数秒だったかもしれないが、ハカイダーにとって恐怖の時間は過ぎ去った。

『ビッグシャドウ・・・恐ろしい奴だ』
『ボス!何かあったのか?』
『何でもない。予定通りにやれ。だが、用心しろ。シャドウもアキラを狙っているぞ!』

シルバーハカイダーが仕掛けたワナに、イチローのダブルマシンが掛かった。地面から炎が噴き出し、前進・後退ともできなくなったイチローは、マシンを安全な場所で停車させた。足止めされたイチローの前に、アキラを狙ってシルバーハカイダーとアンドロボットたちが現れた。
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炎の中、イチローとアンドロボットたちが格闘するそのすぐ傍を、見たことのある車が停まった。車窓を開け、サングラスとマスクの男が戦いの様子を眺めていた。

『アキラは、俺たちがもらう!』
『そうはいかんぞ、シルバーハカイダー!』

そう叫んだのは、赤面ガメを従えたシャドウナイトであった。だが、ブラックドラゴンの能力で見せた雷雲を呼ぶ力を使い、ハカイダーは空一面を黒雲で覆ってしまう。

太陽は覆い隠され、太陽電池が働かないイチローはゼロワンにチェンジ出来ない。ハカイダーは、身構えるシャドウナイトと赤面ガメにゆっくりと近づき、ある提案をした。

『待て!シャドウナイト、赤面ガメ。今はまず、ゼロワンからアキラを奪うことが先だ。そして、力を合わせてゼロワンを倒す!』
『(ナイト)よかろう。話はゼロワンを倒してからだ』

ゼロワンにチェンジできなければ、ハカイダーとシャドウを敵に回したイチローが勝つ見込みは無い。だが、シルバーハカイダーが伸ばした電磁棒のおかげで、黒雲に裂け目ができた。その隙間から太陽光線が射し込んだ瞬間を、イチローが見逃すはずもない。

ゼロワンにチェンジしたイチローは、攻勢に転じた。ハカイダーは部下のマヌケなミスに怒り、ゼロワンを倒すために戦闘に参加するのだった。

一方のシャドウナイトと赤面ガメは、ハカイダーが戦っている間にダブルマシンからアキラを誘拐してしまおうと考えた。そのことに気づいたハカイダーは、シルバーハカイダーにゼロワンを任せ、シャドウナイトの前に立ちはだかった。

『お前達シャドウなどに、アキラを渡すわけにはいかん!』
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だが、ダブルマシンのサイドカーにタオルを被って乗っていたのは、熊のぬいぐるみだった。遠く逃げていくリエコとアキラの後ろ姿を見た、ハカイダーとシャドウナイトたち。車に乗り込んだリエコとアキラは、猛スピードで車を飛ばし逃げていった。

『ここまで来れば、もう安心よ。イチローさんを待ちましょう』
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安心したリエコがアキラにそう言ったが、運転している車のボンネットに、シルバーハカイダーの電磁棒が突き刺さった。車を停めて逃げようとするリエコとアキラだが、とうとうシルバーハカイダーに捕まってしまう。

アキラもリエコもハカイダーのもとへ連れていく指示をうけていたが、今まで散々邪魔をしたリエコをシルバーハカイダーは許せず、ここで殺すと言う。だが、そこにトランペットの曲が聞こえて来て、周囲を探し回るシルバーハカイダー。

『下りてこい、ゼロワン!そのペットを止めろ!』
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チェンジしてゼロワンになったイチローは、リエコとアキラを守りながらシルバーハカイダーとアンドロボットたちに対峙していた。ふたりは大木の陰に隠れてジッとしていたが、その背後から、シャドウナイトと赤面ガメが二人に迫ってきた。
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ふたりの悲鳴を聞いたゼロワンは、ジャンプしてシルバーハカイダー達から離れると、シャドウナイトと赤面ガメに挑もうとした。ゼロワンと格闘するために、シャドウナイトと赤面ガメがリエコとアキラから離れたその隙を狙って、アンドロボットたちはリエコとアキラを捕まえると車に押し込み、逃走していくのだった。

逃走していく車の後を追おうとするゼロワンの前に、シャドウナイトと赤面ガメが立ちはだかった。だが、そのふたつの姿は、まるで幻のように徐々に消えていくのであった。
(つづく)


★★★★★★★★★★★★
ゼロワンの敵が、ハカイダー部隊からシャドウ組織へと変わり、話は盛り上がって行く。



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