キカイダー01(12) [ゼロワン・ドラマ2]
第9話《大犯罪組織シャドウ出現の怪!!・後編》を取りあげます。
【前回までの話は・・・ シャドウナイトにさらわれたアキラを追跡していたイチローとジローは、ハカイダー四人衆と遭遇、さらにシャドウの怪ロボット・赤面ガメも現れて、三つ巴の戦いになるかにみえた。しかし、ハカイダー部隊は逃げ、赤面ガメの先制攻撃をはね返したゼロワンとキカイダーの前から、赤面ガメも消えた。 シャドウナイトから逃れたアキラはリエコに救われ、ふたりは山頂のレストランで食事をしていた。そこで偶然にもリエコは、三年前まで働いていた湯沢研究所の湯沢博士と再会する】
◆リエコ達のすぐとなりのテーブルで、湯沢博士は大勢のお客さんたちと共に会食をしていた。窓ぎわに座ってアキラと食事をしていたリエコを偶然に見つけ、近づいて行くとリエコに声をかける湯沢博士。
突然行方が分からなくなって三年、何があったのかと問いただされたリエコは、困った顏をして何も語ろうとはしなかった。そこにボーイがやって来て、湯沢博士に何やら耳打ちをした。博士はうなずくと、リエコ達を残してレストランを出て行った。
しばらくして湯沢博士は戻ってきたが、博士はリエコに、アキラのことを訊ねた。
『君の弟さんかい?』
『ええ。久しぶりに田舎へ帰ったもので、思いきり弟にサービスしてあげようと思いまして・・・』
リエコは本当の事情を言わず、湯浅博士にウソをついた。「これからみんなで一緒に遊園地へ行こう」と、湯浅博士は提案するのだった。隣のテーブルにいる大勢の自分のお客さんたちを残して、である。
実は隣の部屋では、さるぐつわをされて身体を縛られた本物の湯沢博士が、転がっていた。そうとは知らぬリエコとアキラはレストランを出ると、三人で遊園地へ遊びにいくのだった。
『ではシャドウとは、世界征服を狙う大犯罪組織だと言うのか・・・』
『明らかに、ダークともハカイダー部隊とも違う組織だ。しかも奴らのほうが、はるかに恐ろしい。シャドウの一番目の目的は、一千万人殺害計画なんだ、兄さん』
ジローは、シャドウナイトが出現してから、その裏で暗躍するシャドウという組織について、密かに探っていた。
『シャドウにはブラックサタンという巨大なコンピュータがあり、そのブラックサタンが無作為に選び出した日本人一千万人を、無目的に殺害する計画なんだ』
『それでは、何でもない市民が、何の理由も無く、ある日突然シャドウに狙われるってわけか・・・恐るべきシャドウめ!』
リエコとアキラ、それにニセ湯沢博士は、マリンパークでイルカショーを見たり、遊園地でゴーカートに乗ったりして楽しい時を過ごしていた。だが、その間にもニセ湯沢博士は、スキを見つけてはアキラをリエコから奪おうと狙っていた。
食事をしているはずのレストランへ行ったイチローとジローは、アキラがいないことを知り、ホテルの部屋へ行ってみたが、ここにもいない。
『(ジロー)アキラ君に、もしものことが・・・』
『(イチロー)よし。遊園地へ行ってみよう』
たくさんの人がいる遊園地内を、探し回るイチローとジロー。
アキラとリエコが遊園地にいることを突き止めたシャドウナイトと赤面ガメは、見つからないよう遠くからふたりを見張った。
だが、リエコ、アキラと一緒に園内をゆっくりと一周する汽車に乗っていたニセ湯沢博士は、シャドウナイトと赤面ガメの存在に気がついた。思わず博士の姿のまま身構えてしまうが、博士より前の席に座っている二人にその様子は分らない。
『シャドウナイト、赤面ガメ。今日のところはそれで良い。あとは、あの馬鹿どものハカイダー四人衆に任せておけばよいのだ』
『分かりました。ビッグシャドウさま』
姿を見せずに声だけで指令を出すビッグシャドウという存在に、シャドウナイトは頭を下げて敬礼した。
『さぁ坊や、早く逃げるんだ!』
焦ったニセ湯沢博士は、リエコとアキラを無理やり遊園地から引っ張ってきて、海の見えるひと気の無い公園へ連れて来た。
『どうなさったんですか、博士?・・・あなたは、湯沢博士じゃないわ!ハカイダー部隊ね!』
『ハハハハリエコ、気がつくのが遅かったようだな。オレは、レッドハカイダーだ!』
レッドハカイダーが正体を見せると、木陰からハカイダー部隊が姿を現した。
『よくやった、レッドハカイダー。シャドウが動き出した。面倒がおこらぬうちに、その二人を連れて引き揚げるのだ!』
ハカイダーはそう言うと、アンドロボットにリエコとアキラを連行させて、引き揚げようとした。その時、ギターの曲とトランペットの曲が、ハカイダー達の足を止めた。周囲を見回して、音の出所を探すハカイダー部隊。その声は、ビルの屋上から聞こえてきた。
『(イチロー)そろっているな、ハカイダー四人衆!』
『(ジロー)今日こそ、貴様達の息の根を止めてやるぞ!』
『(ハカイダ)バカめ。それはこっちの言うセリフだ!シャドウと戦うためには、今ここで貴様たちを八つ裂きにしておかねばならぬ。かかれ!』
観光ホテルの屋上から大ジャンプしたイチローとジローは、地上へ降り立った時にはゼロワンとキカイダーにチェンジしていた。ハカイダー部隊との戦いのさなか、レッドハカイダーとブルーハカイダーがリエコとアキラを連れて逃げていくのを見たキカイダーは、叫んだ。
『ゼロワン、アキラ君達が危ない。ここは俺に任せて、アキラ君達を早く!』
『キカイダー、任せたぞ!』
ブルーハカイダーとレッドハカイダーに引き連れられた一団の前に立ちはだかったゼロワンは、アンドロボットに襲いかかり、リエコとアキラを解放した。リエコはアキラを連れて、急いで姿を消した。
ブルーハカイダー、レッドのハカイダーと海岸線で戦うゼロワン。水しぶきをあげて戦う中で、必殺ブラスト・エンドが炸裂してブルーハカイダーとレッドハカイダーは粉砕されてしまう。海の中深く、バラバラになった多くの部品が沈んでいった。
戻って来ない二人のハカイダー達の死を悟ったハカイダーは、怒りに震えた。
『ブルーハカイダー、そしてレッドハカイダー。兄弟たちよ、安らかに眠るがいい。お前達の仇は、必ずこのハカイダーが討ってやるぞ!』(終わり)
★★★★★★★★★★★★
下関の観光ホテルとのタイアップによるロケ2話分が終了。リエコがレストランで、アキラと一緒に食事をするシーンがある。この時にちゃんと口に入れるシーンが映っているので、リエコは人間であることに間違いない。
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【前回までの話は・・・ シャドウナイトにさらわれたアキラを追跡していたイチローとジローは、ハカイダー四人衆と遭遇、さらにシャドウの怪ロボット・赤面ガメも現れて、三つ巴の戦いになるかにみえた。しかし、ハカイダー部隊は逃げ、赤面ガメの先制攻撃をはね返したゼロワンとキカイダーの前から、赤面ガメも消えた。 シャドウナイトから逃れたアキラはリエコに救われ、ふたりは山頂のレストランで食事をしていた。そこで偶然にもリエコは、三年前まで働いていた湯沢研究所の湯沢博士と再会する】
◆リエコ達のすぐとなりのテーブルで、湯沢博士は大勢のお客さんたちと共に会食をしていた。窓ぎわに座ってアキラと食事をしていたリエコを偶然に見つけ、近づいて行くとリエコに声をかける湯沢博士。
突然行方が分からなくなって三年、何があったのかと問いただされたリエコは、困った顏をして何も語ろうとはしなかった。そこにボーイがやって来て、湯沢博士に何やら耳打ちをした。博士はうなずくと、リエコ達を残してレストランを出て行った。
しばらくして湯沢博士は戻ってきたが、博士はリエコに、アキラのことを訊ねた。
『君の弟さんかい?』
『ええ。久しぶりに田舎へ帰ったもので、思いきり弟にサービスしてあげようと思いまして・・・』
リエコは本当の事情を言わず、湯浅博士にウソをついた。「これからみんなで一緒に遊園地へ行こう」と、湯浅博士は提案するのだった。隣のテーブルにいる大勢の自分のお客さんたちを残して、である。
実は隣の部屋では、さるぐつわをされて身体を縛られた本物の湯沢博士が、転がっていた。そうとは知らぬリエコとアキラはレストランを出ると、三人で遊園地へ遊びにいくのだった。
『ではシャドウとは、世界征服を狙う大犯罪組織だと言うのか・・・』
『明らかに、ダークともハカイダー部隊とも違う組織だ。しかも奴らのほうが、はるかに恐ろしい。シャドウの一番目の目的は、一千万人殺害計画なんだ、兄さん』
ジローは、シャドウナイトが出現してから、その裏で暗躍するシャドウという組織について、密かに探っていた。
『シャドウにはブラックサタンという巨大なコンピュータがあり、そのブラックサタンが無作為に選び出した日本人一千万人を、無目的に殺害する計画なんだ』
『それでは、何でもない市民が、何の理由も無く、ある日突然シャドウに狙われるってわけか・・・恐るべきシャドウめ!』
リエコとアキラ、それにニセ湯沢博士は、マリンパークでイルカショーを見たり、遊園地でゴーカートに乗ったりして楽しい時を過ごしていた。だが、その間にもニセ湯沢博士は、スキを見つけてはアキラをリエコから奪おうと狙っていた。
食事をしているはずのレストランへ行ったイチローとジローは、アキラがいないことを知り、ホテルの部屋へ行ってみたが、ここにもいない。
『(ジロー)アキラ君に、もしものことが・・・』
『(イチロー)よし。遊園地へ行ってみよう』
たくさんの人がいる遊園地内を、探し回るイチローとジロー。
アキラとリエコが遊園地にいることを突き止めたシャドウナイトと赤面ガメは、見つからないよう遠くからふたりを見張った。
だが、リエコ、アキラと一緒に園内をゆっくりと一周する汽車に乗っていたニセ湯沢博士は、シャドウナイトと赤面ガメの存在に気がついた。思わず博士の姿のまま身構えてしまうが、博士より前の席に座っている二人にその様子は分らない。
『シャドウナイト、赤面ガメ。今日のところはそれで良い。あとは、あの馬鹿どものハカイダー四人衆に任せておけばよいのだ』
『分かりました。ビッグシャドウさま』
姿を見せずに声だけで指令を出すビッグシャドウという存在に、シャドウナイトは頭を下げて敬礼した。
『さぁ坊や、早く逃げるんだ!』
焦ったニセ湯沢博士は、リエコとアキラを無理やり遊園地から引っ張ってきて、海の見えるひと気の無い公園へ連れて来た。
『どうなさったんですか、博士?・・・あなたは、湯沢博士じゃないわ!ハカイダー部隊ね!』
『ハハハハリエコ、気がつくのが遅かったようだな。オレは、レッドハカイダーだ!』
レッドハカイダーが正体を見せると、木陰からハカイダー部隊が姿を現した。
『よくやった、レッドハカイダー。シャドウが動き出した。面倒がおこらぬうちに、その二人を連れて引き揚げるのだ!』
ハカイダーはそう言うと、アンドロボットにリエコとアキラを連行させて、引き揚げようとした。その時、ギターの曲とトランペットの曲が、ハカイダー達の足を止めた。周囲を見回して、音の出所を探すハカイダー部隊。その声は、ビルの屋上から聞こえてきた。
『(イチロー)そろっているな、ハカイダー四人衆!』
『(ジロー)今日こそ、貴様達の息の根を止めてやるぞ!』
『(ハカイダ)バカめ。それはこっちの言うセリフだ!シャドウと戦うためには、今ここで貴様たちを八つ裂きにしておかねばならぬ。かかれ!』
観光ホテルの屋上から大ジャンプしたイチローとジローは、地上へ降り立った時にはゼロワンとキカイダーにチェンジしていた。ハカイダー部隊との戦いのさなか、レッドハカイダーとブルーハカイダーがリエコとアキラを連れて逃げていくのを見たキカイダーは、叫んだ。
『ゼロワン、アキラ君達が危ない。ここは俺に任せて、アキラ君達を早く!』
『キカイダー、任せたぞ!』
ブルーハカイダーとレッドハカイダーに引き連れられた一団の前に立ちはだかったゼロワンは、アンドロボットに襲いかかり、リエコとアキラを解放した。リエコはアキラを連れて、急いで姿を消した。
ブルーハカイダー、レッドのハカイダーと海岸線で戦うゼロワン。水しぶきをあげて戦う中で、必殺ブラスト・エンドが炸裂してブルーハカイダーとレッドハカイダーは粉砕されてしまう。海の中深く、バラバラになった多くの部品が沈んでいった。
戻って来ない二人のハカイダー達の死を悟ったハカイダーは、怒りに震えた。
『ブルーハカイダー、そしてレッドハカイダー。兄弟たちよ、安らかに眠るがいい。お前達の仇は、必ずこのハカイダーが討ってやるぞ!』(終わり)
★★★★★★★★★★★★
下関の観光ホテルとのタイアップによるロケ2話分が終了。リエコがレストランで、アキラと一緒に食事をするシーンがある。この時にちゃんと口に入れるシーンが映っているので、リエコは人間であることに間違いない。
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