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キカイダー01(8) [ゼロワン・ドラマ1]

第7話《落雷!機能低下のゼロワン直撃・後編》を取りあげます。

【前回までの話は・・・ ハカイダー部隊のブラックドラゴンに襲われたイチローは、アキラをいち早く逃がした。しかし、その行方を見失ってしまう。一方のアキラは途中でリエコの車に拾われ、その場を逃げ去っていた。翌日、広い森林公園内のあずま屋にアキラを隠して、リエコは再び姿をくらましてしまう。だが、公園内でアキラは再びアンドロボットに見つかり、逃げまわっていた。そして、ハカイダー三人衆も必死にアキラを捜していた】


◆『(シルバー)くそぅ、アキラはまだ見つからんのか!』
『(ブルー)あんな小僧一人、なぜ血眼になって捜し出さねばならんのだ!』
『(シルバー)あのガキは、重大な秘密を握っている』

『(ブルー)その秘密とは、何だ!』
『(レッド)それは、ボスだけが知っていることよ』

『(ブルー)それが我慢ならん。オレたちだけであのガキの秘密が何なのか探り出せば、三人で力を合わせてボスを倒すことだって出来る!』

『(シルバー)分かっている。だからアキラを捕まえなくてはならんのだ・・・』
広い公園内で三人は再び顔を合わせると、そう話をしていた。

アキラはアンドロボットたちの追跡を振り切り、池の前にあるベンチでひと休みしていた。濡れたシャツとズボンを脱ぎ、上半身裸になって服を乾かそうとしていた。

まばゆい太陽の光が池の水面を照らし、その光が乱反射してアキラの背中を照らした時、そこには何かの回路図のようなものが浮かび上がるのだった。その時、ハカイダー三人衆がアキラを発見してしまった。

『(シルバー)イヒヒヒ居たな・・・俺とブルーは左右から行く。レッド、お前は後ろからだ』

だが、アキラも三人衆の姿に気付いた。急いで服を着るアキラ。木陰に隠れながら、ジリジリと近づいていく三人衆。すると、ベンチへ駆け込んできて洋服を着る手伝いをする者がいた。金髪でピンク色のミニのワンピースを着た老婆だった。
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老婆は急いでアキラに服を着せると、アキラの手を引いて走って逃げようとした。
『放せよ、どこへ行くんだよ!』
『いいから、ついていらっしゃい!』

アキラの左手を強引に引いて、老婆は足早に砂利道を登って行く。だが、その行く手を阻もうとする者がいた。シルバーハカイダーだ。

『は!早く、こっちよ!』
『ババァ!お前、リエコだな!』
『アキラちゃん!早く逃げて!止めて、放して!』

老婆は必死に抵抗するが、シルバーハカイダーの右手が老婆のあごの辺りにかかり、変装を剥されたその顔はリエコであった。アキラは老婆から離れて逃げていくが、その前方からやってくるのはアンドロボット数人とブルーハカイダー・レッドハカイダーであった。
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とうとうふたりは、ハカイダー三人衆に捕まってしまった。
『このアキラちゃんは、絶対に渡さないわ!』
『いやなら、死んでもらうだけだ・・・』

レッドハカイダーのボーガンが、リエコに狙いを定めようとした時、どこからかトランペットの音が聞こえてくる。トランペットの音の主を捜し回るレッドハカイダー達。

『どこだ!どこだ!』
『あそこだ!』

『悪のある所必ず現れ、悪の行われる所必ず行く。正義の戦士、キカイダーゼロワン!シルバー、レッド、ブルー、ふたりから手を離せ!』
『(レッド)ほざくな!』

崖の上からイチローはジャンプし、大地に着地したあと素早くゼロワンにチェンジした。リエコとアキラを囲んでいるアンドロボットの群れに突っ込んでいき、パンチとキックでアッと言う間にふたりを解放してしまうゼロワン。

リエコとアキラが走って逃げていくのを見届け、ゼロワンカット(チョップ技)やゼロワンドライバーで、片っ端からアンドロボットたちを破壊していくのだった。

急にハカイダー三人衆が姿をくらました為、ゼロワンはイチローに戻ってアキラの無事を確認した。リエコはまた、姿をくらましてしまった。だがその直後、口笛と共にハカイダーが悠悠と姿を現すのだった。

『なかなか見事だったな、ゼロワン。だが、俺に勝てるか!』
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イチローの目の前で、ハカイダーはブラックドラゴンに変身した。そして、ブラックドラゴンは黒雲を呼び寄せる力・サタンダークを使い、太陽を隠してしまうのだった。太陽を奪われたイチローは、ゼロワンにチェンジ出来ない。

ブラックドラゴンの口から吐く火炎にさらされ、イチローはバク転をしながら必死に逃げまわっていた。
『ハハハハ、俺にはカミナリを呼ぶ力もある!カミナリの直撃を受けて死ね、ゼロワン!』
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数十万ボルトのカミナリの直撃を受け、一時的にイチローは機能がマヒしてしまう。一方、サイドカーに乗ったジローは、峠の辺りから見える黒雲の様子を見て、怪しいと感じていた。

キカイダーにチェンジすると、サイドマシンで空高く飛んで行き、怪しい黒雲の中へ突っ込んでいった。次の瞬間、黒雲が破れて太陽光線が地上に射し込んできた。キカイダーが黒雲発生装置を破壊したためだ。イチローの太陽電池は再び作動を開始した。

『チェンジキカイダー・ゼロ・ワン!』
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ゼロワンにチェンジすれば、イチローは無敵だ!ブラックドラゴンとの一騎打ちで、ゼロワンドライバーでカウンターパンチを見舞うと、必殺技ブラストエンドがブラックドラゴンにとどめを刺した。

ブラックドラゴンは崖から転落して、大爆発してしまう。炎の中に倒れていたのは、大きなダメージを受けたハカイダーであった。三人衆が集まってきて、ハカイダーを抱き起した。
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『ボス、しっかりしてください!』
『大丈夫か、ボス!』
『ボス!』

口ぐちに心配して近寄ってくる三人衆を、ハカイダーはフラフラと起き上がると、三人とも叩きのめした。

『オレのことより、自分達の力の及ばなかったことを恥じるがいい!おのれゼロワン!ここのままで済むと思うなよ!我らには、まだガッタイダーがあるぞ!』
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ハカイダーと三人衆の四人が肩を組んだ状態で時計回りに高速回転を始めると、そこに恐ろしい姿のロボットが一体、出現した。
『四人衆合体ロボット、ガッタイダー!死ねゼロワン!』

ガッタイダーは空中高く飛び上がると、アキラが乗るイチローのダブルマシンめがけて、秘密兵器・死神ミサイルを命中させた・・・イチローとアキラの運命は?!(終わり)


★★★★★★★★★★★★
前作『キカイダー』の撮影は遅れ気味だったことや、スポンサー料の高騰によって番組にスポンサーがつかず、制作予算も不足していたこともあり、新番組の敵キャラを『キカイダー』で人気キャラだったハカイダーを再登場させることで、「01」スタッフはスケジュールと予算問題をクリアしようとしたという。



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